東京電力でも、10年以上に亘って、電磁界の研究を行ってきました。
これらの成果の一部は、専門の医学系学術誌に投稿し、専門の学識経験者の査読を受けたうえで掲載されています。

【電磁界の生物への影響を調べる研究の一覧】

ガンに対する研究 実験方法 研究結果
  • ラットの一生涯に相当する2年間磁界をかけ続け(50Hz;5,000mGと50,000mGのグループ)、磁界をかけないグループ(0mG)と生存率を比較した。
  • 2年間の無菌室での飼育を終了した後、全ての動物を解剖して全臓器の状況を検査した
  • 磁界の有無によって死亡が早まったり、がんの発生や進行に変化は見られなかった。
  • 各種がんの発生率は磁界の有無によって変わらなかった。
仔マウスを用いた磁界とがんの関係を調べる実験
  • 親マウスの交配から出産まで磁界をかけて(50Hz;5,000mGと50,000mGのグループ)、生まれてきた仔マウスのがんの様子を磁界をかけないグループ(0mG)の仔マウスと一生涯にわたって比較した。
  • 1年6ケ月間の無菌室での飼育を終了した後、全ての動物を解剖して全臓器の状況を検査した。
  • 磁界の有無によって死亡が早まったり、がんの発生や進行に変化は見られなかった。
  • 磁界の有無によって、流産の発生率や仔の性比(♂/♀比)に差は見られなかった。
マウスを用いた磁界と白血病の関係を調べる実験験
  • マウスが死亡するまで磁界をかけ続け(50Hz;5,000mGの直線磁界のグループと5,000mGの回転磁界のグループ)、磁界をかけないグループ(0mG)と白血病の発生状態を比較した。
  • 1年4ケ月間の無菌室での飼育を終了した後、全ての動物を解剖して全臓器の状況を検査した。
  • 磁界の有無によって死亡が早まったり、白血病の発生や進行に変化は見られなかった。
人のがん細胞を用いた磁界と細胞増殖の関係を調べる実験
  • 人の5種類のがん細胞に磁界をかけ(50,60Hz;20~5,000mG;直線、楕円、円磁界)、磁界をかけないがん細胞(0mG)と増殖数を比較した。
  • 磁界の有無によって細胞増殖の状態は変わらなかった。
マウスを用いた磁界と胎仔異常の関係を調べる実験
  • マウスの精子・卵子の形成期から出産直前まで磁界をかけ(50Hz;5,000mGと50,000mGのグループ)、磁界をかけないグループ(0mG)と流産発生率や仔の性比(♂/♀比)、仔の奇形発生率を比較した。
  • 磁界の有無によって、流産の発生率や仔の性比(♂/♀比)に差は見られなかった。
  • 仔の奇形についても同様に差は見られなかった。
遺伝子に対する研究 実験方法 研究結果
ショウジョウバエを用いた1世代遺伝子影響実験
  • 50Hz;5,000mG、50,000mG の磁界をかけたグループのショウジョウバエの突然変異の発生率を、磁界をかけないグループ(0mG)と比較した。
  • 磁界の有無によって、遺伝子の突然変異発生率に差は見られなかった。
ショウジョウバエを用いた40世代遺伝子影響実験
  • 50Hz;5,000mG、50,000mG の磁界をかけたグループのショウジョウバエの突然変異の発生率を、磁界をかけないグループ(0mG)と比較した。
  • 磁界の有無によって、遺伝子の突然変異発生率に統計的な差は見られなかった。
  • 遺伝子への異常の蓄積は、磁界の有無によって変わらなかった。
人の白血球を用いた磁界と染色体異常の関係を調べる実験
  • 人の白血球に、細胞が分裂するのに十分な24時間連続して磁界をかけ(50Hz;1000mGの正弦波と55Hz;100mG,1000mGの鋸波)、磁界をかけないグループ(0mG)と染色体の形状を比較した。
  • 磁界の有無による染色体異常の発生率は変わらなかった。
神経系に対する研究 実験方法 研究結果
細胞内へのカルシウム流入と磁界の関係を調べる実験
  • ラットの細胞に磁界をかけて
    (14.3~50Hz;148~
    1500mG)カルシウムイオン流入量を測定し、磁界をかけない細胞(0mG)のカルシウムイオン流入量と比較した。
  • 磁界の有無により細胞内へのカルシウムイオン流入量は変わらなかった。

<参考>1マイクロテスラ(μT)=10ミリガウス(mG)

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