健康への影響に関する国際的な評価は、『短期的影響は国際的なガイドラインを守っていれば大丈夫、長期的影響は科学的証拠が不十分』というものです。
『電磁過敏症』は、電磁波が原因という根拠はないと評価されています。

WHO(世界保健機関)による健康リスク評価

  • 短期的影響
  • 高レベルの磁界を浴びると、神経・筋肉への刺激等の生物学的影響が生じる(科学的に解明済みである)。

  • 国際的なガイドライン(ICNIRP等)を守っていれば悪影響はない。

  • 長期的影響
  • 小児白血病に関する証拠は、因果関係と見なせるほど強いものではない(疫学的には弱い関連性が認められるものの、生物物理学的証拠は認められていない)。

  • 小児白血病以外の病気に関する証拠は、小児白血病についての証拠よりもさらに弱いか、因果関係がないことを示唆している。

  • 「ファクトシートNo.322」pdf環境保健クライテリアNo.238」pdf(2007年6月)〕
  • 電磁過敏症
  • 電磁波の影響で頭痛やめまいなどが起こると訴える、いわゆる「電磁過敏症」の症状については、電磁波が関連するという科学的根拠はない。

  • 「ファクトシートNo.296」pdf(2005年12月)〕

WHOが認めている人体への影響を防ぐための国際的なガイドラインであるICNIRP(国際非電離放射線防護委員会)ガイドライン(2010年11月)の内容pdfは以下のとおり。

  • 短期的影響
  • 最新の科学的知見に基づき、ふだんの生活のなかで浴びる磁界のガイドライン値を200マイクロテスラ(50ヘルツ、60ヘルツの商用周波数)とする。

  • 長期的影響
  • 磁界と小児白血病の因果関係は確立されておらず、またそれ以外の長期的影響も認められないことから、ガイドラインを設定しない。

<参考>1マイクロテスラ(μT)=10ミリガウス(mG)

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