電力設備から発生する電磁波に規制はあるの?
日本では『電気設備に関する技術基準を定める省令』を2011年3月に一部改正し、国際的なガイドライン値(50ヘルツ、60ヘルツの商用周波数でいずれも200マイクロテスラ)を規制値として導入しています。(2011年10月から施行)
電気設備に関する技術基準を定める省令の概要
○電磁誘導作用による人への健康影響を防止するために、変電所や送電線、配電線といった電力設備付近の人体に相当する空間で、それぞれの電力設備から発生する商用周波数(50ヘルツ、60ヘルツ)の磁界の大きさを200マイクロテスラ以下にすること。
〔「電気設備に関する技術基準を定める省令 第27条の2」(2011年3月公布、2011年10月から施行)〕
○電力設備ごとの『人体に相当する空間』の磁界の大きさはIEC(国際電気標準会議)規格に基づき確認すること。
〔「電気設備の技術基準の解釈」(2011年3月公表)〕
主な設備のIEC規格に基づく確認については以下の通り。
〔地上に施設する変電所の周辺〕
へい等の敷地境界から水平方向に0.2m離れた地点において、地表、路面又は床から0.5m、1m及び1.5mの高さで測定した3点の平均値
〔送電線、配電線といった上空の電線の下〕
測定地点の地表、路面又は床から1mの高さで測定した値
〔地中ケーブル〕
測定地点の地表等から0.5m、1m及び1.5mの高さで測定した3点の平均値
(例)送電線の場合
<参考>1マイクロテスラ(μT)=10ミリガウス(mG)