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家電王中村 剛監修

掃除機の省エネ術

掃除する場所に合わせて設定を切り替えたり、掃除機そのものを使い分けたりすると、効率よく部屋を綺麗にできます。また、こまめなお手入れなどで、掃除機の性能を十分に発揮させてあげることも大事なポイントです。

省エネ術
1

掃除機をかける前に
部屋を整理整頓しよう

部屋を片付けてから掃除機をかけよう

実践する時のポイント

  • ・部屋を整理して、掃除機をかけやすい状態に
  • ・ロボット掃除機を動かす際も、なるべく床に物を置かない

省エネのポイントは、掃除機の稼働時間をなるべく減らすこと。そのためには、あらかじめ部屋を整理整頓しておくことが重要です。片付けながら掃除機をかけるよりも効率がよく、掃除の時間短縮にもつながります。なお、掃除機を利用する時間を1日1分短縮した場合、年間の電気料金が約170円おトクに(※1)なります。

また、ロボットタイプの掃除機を使う場合も、床に物が置かれていると障害物が増え、掃除効率が落ちます。障害物を識別して回避してくれる製品もありますが、迂回が増えればそのぶん余計に時間がかかりますし、そもそも障害物の下は掃除できなくなってしまいます。そのため、やはり普段からの整理整頓を心がけたいところです。

CHECK!

掃除機にはどんな種類があるの?

掃除機は大きく分けて「スティックタイプ」「ロボットタイプ」「キャニスタータイプ」などがあり、それぞれ特徴が異なります。

コロナ禍で在宅時間が長くなったこともあり、さっと使えるスティッククリーナーの人気が高くなっています。また、自動で効率よく掃除してくれるロボット掃除機が便利です。フローリングを水拭きをする機能が塔載された製品もあります。

ちなみに、電気料金が最も安いのはロボット掃除機。次にスティックタイプ、キャニスタータイプの順番です。掃除の頻度や部屋の状態によって最も適したものを使い分けることが、省エネにもつながります。

省エネ術
2

床材や部屋に合わせて
掃除機の強弱を使い分け

場所によって掃除機のモードを変更 設定「弱」畳、フローリングなど 設定「強」じゅうたんなど

実践する時のポイント

  • ・畳やフローリングの掃除は「弱」でOK
  • ・ゴミを吸い取りにくい場所でのみ「強」を使用

無駄な電力消費をなくすためには、掃除する場所に合わせて掃除機の設定を切り替えることも大事なポイントです。例えば、畳やフローリングの場合は、「弱」で十分。逆に、じゅうたんのようにゴミを吸い取りにくい場所では「強」にするといいでしょう。必要がない場所でも「強」で掃除していると、積もり積もって過度に電力を消費してしまいます。

製品によっては、「標準」「自動」などのモードを搭載し、センサー機能で床の種類やゴミの量に応じた最適な運転をしてくれるものも。こうした便利な省エネ機能を活用するのもオススメです。なお、掃除機のモードを「弱」にして掃除した場合、「強」の時よりも約1/3〜1/4の省エネになります(東京電力エナジーパートナー調べ)。

場合によっては、掃除機そのものを使い分けるのもアリでしょう。特に、毛足が長い絨毯などの場合はスティックタイプだとゴミを吸い込みづらいため、キャニスタータイプのほうが適しています。

省エネ術
3

定期的なお手入れで
掃除機のパワーを落とさない

軸部はピンセット 回転ブラシはハサミで ゴミを取り除く 軸部と回転ブラシの説明図

実践する時のポイント

  • ・定期的に回転ブラシやフィルターのお手入れ
  • ・手入れの手間がかからない最新製品もチェック

吸引力をキープするためには、掃除機のお手入れが必要です。回転ブラシにゴミや糸クズが巻きついていたり、紙パックやダストカップ、フィルターにゴミがたまっている状態だと吸引力が弱くなり、掃除にかかる時間も長くなってしまうため、結果的に消費電力量がかさんでしまいます。

回転ブラシのゴミはピンセットやハサミなどで取り除き、ダストカップなどのゴミもなるべく早めに捨てましょう。なお、パック式掃除機のパックいっぱいにゴミが詰まった状態と、未使用のパックを使って掃除をした場合を比べると、年間で約50円おトクになります(※1)。

近年の掃除機のブラシは進化していて、髪の毛などが絡まりにくいようになっていたり、目詰まりするフィルターをなくした「フィルターレス」の製品もあります。こうした、手入れの手間がかからない製品を選ぶのもオススメです。

家電王
中村 剛 なかむら つよし

2002年に「TVチャンピオン」のスーパー家電通選手権で優勝。現在は家電王として動画「くらしのラボ」をFacebookとYouTubeで毎週配信中!