送電線で地球1周

送電線で地球1周のイメージ

送電線とは

送電線は、発電所と変電所、あるいは変電所どうしの間を結んで、大量の電気を高電圧でムダなく効率よく送る、重要な役割を果たしています。

現在、当社には主に6万6,000Vから50万Vまでの送電設備があります。このうち、27万5,000Vと50万Vの超高圧設備は、発電所からの長距離大容量送電に使用します。超高圧設備で送電された電気は、消費地に近づくにつれて15万4,000V、6万6,000Vと電圧を落としていき、配電用変電所で、電柱にかかっている電線で使用される電圧の6,600Vまで下げてから、お客さまのもとへお届けしています。

電線のしくみのイメージ

架空送電線や地中送電線の回線延長

下の表は2015年度末時点の設備量を示しています。架空送電線の長さは、電線路亘長で14,788km、回線延長で28,382km、支持物数は50,439基であり、地中送電線の長さは電線路亘長で6,420km、回線延長で12,403kmとなっています。
回線路延長は、架空送電線と地中送電線を合わせると、回線延長で40,785kmあり、これは地球1周と同等の長さになります。

電圧
(万V)
架空 地中
電線路亘長
(km)
回線延長
(km)
支持物数
(基)
電線路亘長
(km)
回線延長
(km)
50 2,453 4,520 5,281 40 79
27.5 1,179 2,339 3,237 421 1,216
15.4 2,949 5,992 10,146 309 778
6.6 7,702 14,980 24,831 3,578 6,736
5.5以下 505 551 6,944 2,072 3,594
14,788 28,382 50,439 6,420 12,403

(注)
1.亘長とは線路の2点間の長さ(支持物間の水平距離)の合計をいい、回線延長とは線路の回線別の亘長を合計したもの。
2.電気事業会計規則の改正(2000年3月29日施行)に伴い、1999年度より2万V以上の配電設備を送電設備として整理。

最も高さが高い鉄塔

当社で最も高い鉄塔の高さは地上から149mあり、これは40階建てのビルに相当します。
この送電鉄塔は50万Vの超高圧を送電するための設備であり、鉄塔以外の碍子や電線などの設備も、街中にある6万6,000V用の設備より大きなものを使用しています。

最も高さが高い鉄塔のイメージ写真

地中送電ケーブル

都市中心部や人口密集地、商業地区など過密化・高層化した地域に電気を送る場合は、鉄塔を建てる土地の取得が難しいことから、架空送電線ではなく,地中送電線による送電が中心です。地中送電線は、架空送電線と違い、洞道(地下トンネル)やマンホール等の極めて狭い空間に送電線を収容するため、触れても良いように安全な絶縁処理が施されています。

地中送電線が通る道路の断面図

CVケーブルのイメージ

送電線地中化率

高層ビルが立ち並ぶ都市中心部に電気を送るには、供給信頼性とロスの少ない送電、さらに都市景観との調和が求められます。そのため、50万Vや27万5,000Vなどの超高圧で電気を送る地中送電線が使われており、東京23区内では送電線の9割以上が地中化されています。

送電線地中化率のグラフ

(注)
1. 地中化率 = (地中線(回線延長)/架空線(回線延長)+地中線(回線延長))×100(%)
2. 電気事業会計規則の改正(2000年3月29日施行)に伴い、1999年度より2万V以上の配電設備を送電設備として整理。
3. 1985年度以前は、沖縄電力を除く9社計。
4. 電力10社計は2013年度末現在の数値。