鉄塔や送電線に関するQ&A
鉄塔から音がする
送電鉄塔から「ジージー」といった音や小さな火花が発生する場合があります。
これは、大気中の塵、埃、塩分などが鉄塔と電線を接続している「がいし※」に付着し、霧雨や夜露などで湿気を帯びた時に「がいし」表面が放電し、その際に発生する音です。そのため、特に台風通過後によく見られる現象です。
なお、ほとんどの場合、通常の降雨により、がいし表面の塩分や埃が洗われて、音は解消されます。また、この現象は、お客さまの安全上および電気をお送りするうえでの支障はありませんので、ご安心ください。
※がいしとは、磁器製の絶縁物です。電気が電線から鉄塔に流れないようにするためのもので、これを複数個連結して取付けてあります。
「音・火花の正体」
がいし表面の部分放電による音です。
「発生条件」
(1)がいし表面に塵、埃、塩分などが付着すること
(2)小雨などで表面に湿気が多いこと
この二つの条件が重なった場合に発生します。
「音の発生状況」
小さな火花等も発生することがありますが、お客さまの安全上および電気をお送りする上で問題はありません。
カラスの営巣
カラスを含めた全ての野生鳥獣は、鳥獣保護法によって保護されており、特別な許可なく捕獲したり、ヒナや卵のある巣を撤去することは禁じられています。
そのため、カラスの巣が鉄塔などの送電設備にあっても、停電事故の恐れがある場合や、カラスに威嚇されるなどの被害が発生している場合以外には、子カラスが巣立つまでの期間は原則的に巣を撤去することができません。
また、カラスは繁殖期に巣を撤去されると、再び巣を作る習性がありますので、特別に撤去する場合でも、適切な時期に撤去する必要があります。
当社ではカラスの繁殖期には送電設備への営巣状況の監視を強化しており、産卵の状況などを見計らって適切な時期に巣を撤去するよう注意を払っておりますので、近隣のお客さまから情報をいただいてから、撤去するまでに時間がかかる場合があります。
鉄塔・送電線等へのムクドリ等の飛来
ムクドリは、スズメ目ムクドリ科の体長約25cmの鳥です。
春から夏にかけての繁殖期には、番(つがい)になって分散し、樹木や建物の軒下などに巣を作ります。繁殖期が終了する6月頃から郊外の竹林や市街地の街路樹などに「夏ねぐら」を作り、数百から数万羽の大きな群れを作ることがあります。この時期、昼間は分散して餌を採り、夜にねぐらに戻りますが、ねぐらに戻る前に一時的に、樹木、建物、鉄塔・電線等に飛来し、小さな集団を作ることがあります。しかし、10月頃になると夏ねぐらはなくなり、大きな群れは解消することが多いとされています。そのため、ムクドリの小集団は、夏から秋にかけての夕方頃に、鉄塔・電線に多く飛来するとされています。それにより、送電設備周辺にムクドリの糞が多く発生しご迷惑をお掛けすることがあるかもしれません。
鉄塔敷の除草
当社では、鉄塔敷および周辺環境の状況に応じて、計画的に除草を進めております。
除草の実施に当たっては、鉄塔周辺の交通障害や生活環境に著しい支障をきたす恐れがある箇所を優先し、順次実施します。また、除草作業は原則的に委託業者による実施となります。
そのため、除草の実施時期がご希望に沿えない場合があります。