山間部送電線工事の資機材運搬の実証開始について
~コスト、環境負荷の低減に向けた取り組み~
2019年1月23日
東京電力パワーグリッド株式会社
当社は、大型重量物の安全運搬を可能とするドローン技術(主にマルチローター技術※1)を活用した機体の実用化を目指し、本年2月を目途に実証を開始することを決定いたしました。
現在、当社では山間部の送電線工事を行う際に、大型の重機、資材をはじめとした多数の重量物の運搬が必要となるため、工事の都度、貨物用モノレールや索道※2の建設を行っております。これらの建設には年間数億円~数十億円の費用を要し、また、工事時に行う樹木伐採により環境負荷がかかるため、より低コストで、環境負荷の低い、新たな資機材運搬方法の確立を目指した研究開発を進めております。
今回の実証では、まず積載量10kgの資材運搬の実証を始め、運用面・安全面に関する評価とともに段階的に積載量を引き上げ、最終的には積載量1tの運搬を目指します。積載量1tの運搬が実現すれば、山間部送電工事の際に必要な資機材の運搬が可能となります。
実証場所は、福島ロボットテストフィールド※3を皮切りに、実際の山間部送電線建設工事現場への展開を予定しております。
当社では、搬出入のコスト削減、工事工程の短縮、樹木伐採による環境負荷の低減が期待できる本取組を通じて、事業運営の高度化・効率化を進めるとともに、今後もサスティナブルな社会作りに取り組んでまいります。
- ※1
機体中央から放射状に配置された複数のローター(回転翼)を同時にバランスよく回転する事によって飛行する技術
- ※2
空中に渡したワイヤーロープに資機材を吊り下げ運搬を行う設備
- ※3
物流、インフラ点検などに活用が期待される陸海空のフィールドロボットを主対象に、実際の使用環境を拠点内で再現し研究開発、実証実験、操縦訓練を行うことができる南相馬市・浪江町の一大開発拠点
・資材運搬のイメージ
以 上