「計量法」で定められた電力量計の有効期間内の取り替えに関する法令違反について
2016年11月9日
東京電力パワーグリッド株式会社
当社は、相模原支社サービスエリアにおいて、電気の使用量を計測する電力量計の一部を、計量法※で定められた検定有効期間を超過したまま継続使用していたこと、ならびにこれによる計量法に基づく法令違反の事実を確認いたしました。
電気の使用量を計測する電力量計は、計量の正確さを確保するため、「計量法」で定められた有効期間内に取り替えを行うこととなっており、各電力量計の検定有効期間は、当社にて管理を行っています。
このたび、当社相模原支社管内の電力量計取り替え業務を受託している株式会社 東光高岳(本社:東京都江東区、代表取締役社長:高津浩明、以下「東光高岳」)神奈川西営業センターの担当者が、一部の電力量計について、検定有効期限前の取り替え手配を怠り期限を超過させたこと、ならびに同内容について当社へ虚偽の報告を行ったことを確認いたしました。
当社としては、広く社会の皆さまからの信頼をいただくには、法令順守を徹底することが、事業基盤の根底を成すものと考えておりましたが、関連会社とはいえ、こうした行為が行われたことは、誠に遺憾であります。
電気をご使用される皆さまをはじめ、広く社会のみなさまに、多大なご迷惑とご心配をおかけすることを深くお詫び申し上げます。
発覚経緯ならびに今後の対応等については、以下のとおり。
1.発覚経緯
2016年8月に、当社の電力量計の取り替え工事を受託した別の工事会社が、検定有効期間を超過している電力量計を発見しました。
その後、当社相模原支社より当該担当者に対して、10月まで、再三にわたり事実確認を行うものの、本人から明確な回答がありませんでしたが、10月28日になって当該担当者より、当社相模原支社の担当者に対して虚偽の報告をしていた趣旨の回答がありました。
ただちに、東光高岳に対し、より詳細な報告を求めたところ、11月2日に、当該担当者の上司にあたる東光高岳神奈川西営業センター所長より、正式に当社相模原支社に虚偽報告があったことについて連絡があり、発覚に至ったものです。
これを受け、当社および東光高岳にて詳細に調査をした結果、2015年10月~2016年10月までの間に、検定有効期間を超過したまま使用していた電力量計が644件(上記期間に当該担当者が取り替え工事に携わった件数:約8万件のうちの0.8%)あることが発覚いたしました。
なお、当社サービスエリア内において、同様の事例の有無を全数調査いたしましたが、相模原支社サービスエリア以外では確認されておりません。
東光高岳からは、担当者の業務の遂行状況や業務量に対する管理が行き届いていなかったと報告を受けております。
2.電気をご使用される皆さまへの対応
当該電力量計を取り付けていたすべての電気をご使用される皆さまに対し、お詫び申し上げるとともに、事情を説明したうえで速やかに適正な電力量計への取り替えを進めてまいります。
なお、関連する小売電気事業者さまに対しては、ただちにお詫び申し上げるとともに、事情を説明しております。
3.再発防止対策
今後、このような法令違反が二度と発生することがないよう、東光高岳には個人の業務実態をより詳細に把握するなどの管理体制の強化を指示しており、同社からは、さらなる管理体制の強化とともに、社員への本事例の周知や再教育等を実施し、関係者への厳正な措置を行う旨の報告を受けております。
当社においても、データ変更処理の依頼の際に、電力量計の写真付きの様式による照合を実施するよう周知しており、チェック体制を強化して再発防止を徹底し、電力量計の検定有効期間の厳正的確管理に努めてまいります。
このたびは、電気をご使用される皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに、多大なご迷惑とご心配をおかけすることになりましたことを重ねてお詫び申し上げます。
※「計量法」…計量の基準を定め、適正な計量の実施を確保することを目的とする法律。検定満了期間は、一般的な家庭に適用される電力量計で10年と定められている。
以 上