水力発電・送電設備
新潟県内の当社水力発電所は、日本一長い河川”信濃川”をはじめ、中津川、清津川、魚野川など信濃川水系の発電所からなり、信濃川事業所が運営・管理を行っております。その発電量は、当社の水力発電量の約20%を占めており、全国でもトップクラスです。
これらの水力発電所や柏崎刈羽原子力発電所などでつくられた電気をお届けするため、信濃川電力所では総延長約388kmに亘る送電線や、約1,100基の鉄塔、通信ネットワークの保守・管理を行っています。
ここで発電された電気は、関東方面のほか、南魚沼・上越方面にもお届けしております。
鳥瞰図
信濃川水系の水力発電所について
信濃川水系の歴史
大正時代の発電施設
中津川第一、中津川第二、湯沢、石打の各発電所は大正時代につくられた発電所です。当時は信越電力、東京電燈が信濃川水系の水力電源開発を推進しておりました。その後、1951年5月1日の電力再編により、国内エリアごとの9電力体制へと移行、東京電力が引き継ぎました。
東洋一の水力発電所誕生
一般水路式発電所としては日本でもトップクラスの発電量を誇る信濃川発電所は、1936年に着工しました。資材、労働力不足に悩まされながらも工事関係者の努力により、3年3か月の短期間に1号機~3号機を完成させ、1940年に全5台が完成し、当時は東洋一の発電出力を保有していました。
地域とともに
発電所建設工事には多くの人々が携わり、資材運搬に活用された飯山鉄道(現JR東 飯山線)の全線開通や新潟県津南町の豊船橋開通など、地域の皆さまと共に歩んでまいりました。
そして、新会社へ
2020年4月、東京電力ホールディングスの再生可能エネルギー発電事業を承継し、東京電力リニューアブルパワーを設立しました。東京電力リニューアブルパワーは、水力・風力・太陽光で総出力約1,000万kWを保有しており、自然の恵みを最大限に活用して安定的に低廉な電気をお届けすることで、脱炭素化社会の実現と地域に根差した産業の発展に貢献してまいります。
設備概要
発電設備
発電所名 | 発電所形式 | 最大出力(kW) | 最大使用水量(m3/s) | 最大有効落差(m) | 使用開始 |
---|---|---|---|---|---|
信濃川 | 水路式 | 181,000 | 184.64 | 109.854 | S14.11 |
切明 | 水路式 | 20,100 | 11.00 | 213.000 | S30.11 |
中津川第一 | 水路式 | 127,000 | 36.44 | 414.880 | T13.9 |
中津川第二 | 水路式 | 22,500 | 13.91 | 171.250 | T11.11 |
下船渡 | 水路式 | 6,600 | 13.91 | 52.365 | S29.1 |
清津川 | 水路式 | 16,300 | 8.00 | 241.312 | S33.12 |
湯沢 | 水路式 | 16,100 | 6.121 | 302.015 | T12.5 |
石打 | 水路式 | 5,800 | 13.50 | 49.797 | T15.11 |
栃川 | 水路式 | 1,000 | 0.73 | 175.550 | H22.12 |
合計 | 395,800 |
発電所名 | ダム名 ※準ハイダム含む |
型式 |
---|---|---|
信濃川 | 西大滝 | 重力 |
切明 | 渋沢 | 重力 |
中津川第一 | 高野山 | ロックフィル |
中津川第二 | 穴藤 | 重力 |
清津川 | カッサ川 | アーチ |
送電設備
電圧(KV) | 亘長(km) | 路線数 | 支持物(基) | 備考 |
---|---|---|---|---|
500(1000) | 180(34) | 3 | 356(57) |
|
275 | 106 | 2 | 270 | |
154 | 76 | 6 | 299 | |
66 | 15 | 2 | 54 | |
11 | 4 | 1 | 20 | |
6 | 7 | 2 | 100 | |
合計 | 388 | 16 | 1099 |
通信設備
設備名称 | 設備数 | 回線延長 (CH・km) |
備考 |
---|---|---|---|
多重無線装置 | 44台 | 126,388 | マイクロ波無線 |
移動無線装置 | 45台 | 基地6台、移動39台 | |
光搬送装置 | 81台 | 1,431,280 | |
ケーブル | 653km | 15,712 | |
(光ケーブル) | (524km) | (13,862) | ()内は再掲 |
キャリアリレー | 12回線 | ||
合計 | ー | 1,573,380 |