新潟本社

第4回 柏崎刈羽原子力発電所 核物質防護事案に係る改善措置評価委員会

1.日 時  2024年12月6日(金)9:00~11:30

2.場 所  東京電力HD 柏崎刈羽原子力発電所 ビジターズハウス 第二会議室

3.出席者

○柏崎刈羽原子力発電所 核物質防護事案に係る改善措置評価委員会
 委員長    伊丹 俊彦
 副委員長   大場 恭子
 委員     新野 良子
 委員     伊藤 聡子
 委員     開沼 博
 オブザーバー 水谷 良亮

○東京電力ホールディングス株式会社(以下、東京電力)
 代表執行役社長              小早川 智明
 原子力・立地本部長            福田 俊彦
 柏崎刈羽原子力発電所長          稲垣 武之
 柏崎刈羽原子力発電所セキュリティ管理部長 堀川 健
 原子力運営管理部長            山田 清文
 核物質防護モニタリング室長        大槻 雅久

4.議事次第

  • (1)伊丹委員長および、小早川社長のご挨拶
  • (2) 第三回委員会以降の主な取組み状況について
    大槻室長および稲垣所長より、配布資料に基づき、取り組み状況を説明
  • (3) 東電の取組みについての評価と提言
  • 視点①発電所で働く人・組織の連携

  • いろいろな新しい取り組みをされており、それらを拝見したが、大変良い取組である。しかし、未許可ボンベの持込やスマホの持ち込みなどの事例が発生しているが、こうしたことが起こらないよう、更に発電所で働く意義や意識を浸透させていくことが必要だろうと思う。例えば、さまざまな取組が形式的に走っていることはないかなどをチェックするとともに、その取組がなぜ必要なのか、取組の意義をよく理解してもらい浸透させていくことが必要。ただ言われたのでやっているということでは、本当の意味での東電で働く意義やその浸透度を弱めることになりかねない。
  • 新たな取り組みを見学した。良いと思えるものを見せていただいた。ぜひ、こういう取組みを続けていただければと思う。一方、実際に何をするかというところに工夫と検討が足りないと感じた。社内に良い取組みがたくさんあり、意識の高い方もたくさんいらっしゃるのに、「まだら」というのが生まれてしまっていると感じている。特に、協力会社のまだらより、社内のまだらの方が大きく感じている。
  • 「発電所で働く意義・目的と理解の醸成」について、班長対話を拝見した。こういう活動が、班長さんや現場の方レベルに理解をしていただいて、意義を感じていただくのは、まだまだこれから道のりがあると感じた。日々働いてくれている人に対して、感謝の思いを前面に出し、ベーシックに伝えていく場にしないといけない。現場の方々も、自分達がいる意義・役割がしっかり理解され、東電や仲間から感謝されているんだ、と思うことで一体感が生まれるのでは。その中で、核物質防護も一緒になって、責任感を持ってやっていこう、という気持ちになっていくのでは。
  • 視点②セキュリティとセーフティの調和(共存)

  • セキュリティとセーフティの調和・共和について、ゲート通過に時間がかかるため、短縮していく必要がある。IDカードの掲示など、核物質防護はしっかりやっていることが、引き続き今後確認していきたい。
  • セキュリティおよび核物質防護に関する取組みは非常に良くやっている。基本的には皆さんが当たり前の行動としての行動変容が見られた。一方で、核物質防護は難しくて「脅威は確実に存在する」との思いを持ちながら対応しないといけない。自分達でセキュリティの議論の実施し、どこが足りないかと、社員と協力会社の人が、一人ひとりが気づいて提案する、とまではまだ至っていない。これから先の核セキュリティ文化として、東京電力がどういう風なものを作っていけるのかは、まだこれから。より貪欲に、セキュリティについて新たな取り組みをしてほしい。
  • 「コミュニケーションの質の改善」とおっしゃっていた。そういうことがベーシックに整えられていくことが大事。「ファンダメンタルズ」には、すごくいい内容が書かれている。こういうことを一人ひとりが毎日、今日大事にしたいことを言っていく。声に出して話すことで、自分に言い聞かせていくことによって、発電所で働く意義・誇りみたいなものというのが、行動に現れてくると思う。それが安全を守るということ、核物質防護に責任感を持ってあたるということ、に共通するのかと思う。そういった誇りや意義というものを、常に常に自分の中に意識できるような仕掛けというのを組織の中で作っていく、ということが非常に大事だと感じた。
  • セキュリティとセーフティについて、車両ゲートの点検に、あらゆる現象も含めてすごく時間がかかり、不満が高まってしまう。そういうストレスが現場で蓄積していると思う。セキュリティとセーフティの調和については、協力企業の方が「他の発電所で働く」と言わざるを得ないほどストレスが溜まっているのでは。発電所で働くということの意味を大切に伝えていくことが重要。
  • 視点③地域内外とのコミュニケーション

  • 地域内外のコミュニケーションについては常に皆さんが知りたいことを伝えていく。他の地域、物理的な距離感などで、関心の度合いが違うと思うが、その違いを理解して、地域ごとに必要な取り組みを行う必要がある。信頼の回復のためにどうしたらいいか、新たなコミュニケーションの工夫をしていくことが必要。何のためにコミュニケーションを継続していくのかを考え、効果的なコミュニケーション方法を工夫していってもらいたい。
  • 地域内外とのコミュニケーションについては、良くやっていただいていると思うが、一方で、例えばコミュニケーションブースに来た人が、東京電力や柏崎刈羽原子力発電所に対して意見が変わるか、というとそうでは無いと思う。そこを測るのが非常に難しいし、それは安全や文化の評価につながるところでもある。目的を持って、何のためにやるのか。自分達が一番伝えたいことは何なのか、問い詰めた取組みを期待する。自分達にとっての効果を貪欲に突き詰めていただきたい。
  • 地域の皆さまの評価を分析していくと、その声がどの程度か分かってくると思う。これからの経営の頑張りによって、一番人数が多くてわかりにくい中間層の方々へのアプローチが大きく影響していくと思う。今までしてきたことの繰り返しでは、変われない。何事をするにも今までにない工夫が求められる。そこをもう一度練り直して、ぜひ前向きに捉えていただいて、地域の期待に沿ういろんな視点でお仕事して頂きたい。
  • 地域内外とのコミュニケーションについて、一歩踏み出そうとしているおり、良い動きが出てきている。前例踏襲になりがちなところを変えていかないといけない。
  • 全体評価・提言

  • それぞれの立つ基盤によって違うため、引き続き、組織改革を進めていただき、東電で働く意義のまだらを解消していただきたい。
  • 悪いところは自分達で直し、論証(アジェンダセッティング)を持ち、何をどう伝えていくか。軸を明確にし、恐れず活動を推進して頂きたい。

5.配布資料

以 上

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