3. 今後の計画

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2) 原子炉内の状態把握から廃止措置等へ向けた取り組みについて

原子炉内から燃料デブリを取り出すに当たっては、原子炉内の状態を把握する必要がありますが、平成24年2月末時点では炉心を含む原子炉や格納容器の損傷の程度やどこから水が漏れているかなどについてまだ正確には把握できておりません。当社はこれまで、様々なデータから炉心損傷状況の推定を行ってきました。平成23年5月にはMAAPというシミュレーションソフトを用いた解析を行い、同年11月には注水実績、温度指示値、水位計指示値などのデータから推定される原子炉内の状況結果をまとめました。その結果、1号機では燃料が損傷・溶融し圧力容器から大部分が格納容器底部に落下し、2号機・3号機では一部は炉心部に残り、一部は格納容器に落下しているという推定が得られました。ただし、大部分の損傷燃料が落下した1号機でも、損傷燃料が格納容器外へ漏出している可能性はほとんどないと考えています。

平成24年1月には2号機格納容器内に工業用内視鏡を入れ内部の様子を確認しました。その結果、±20℃の不確かさがあると考えていた温度計の指示値も数度程度の誤差であり格納容器内部は45℃付近で十分冷却されていること、確認できた配管などに目立った損傷や変形は見られなかったこと、格納容器底部に溜まっている水の蒸発により格納容器内の環境は相当多湿であることなどが分かってきました。

今後、こうした取り組みにより原子炉および格納容器内部を把握するとともに、使用済燃料取り出しなどの廃止措置等へ向けた手法の検討・開発を政府、研究機関、メーカーなどのご協力・ご支援を得ながら実施していきます。

シルトフェンスの設置

写真20. 2号機格納容器内部画像  
写真左側が原子炉格納容器内壁、右側がグレーチング。
(平成24年1月19日撮影)

仮設防潮堤

写真21. 2号機格納容器内部画像
写真中、配管と思われる構造物が見える。
(平成24年1月19日撮影)


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