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4号機ではなぜ水素爆発が発生したか

4号機の事故について

地震発生時、4号機は定期検査中で、運転を停止しており、原子炉の燃料は全て使用済燃料プールに取り出されていました。津波による全電源喪失で、使用済燃料プールの除熱機能も注水機能も失われ、蒸発による使用済燃料プールの水位低下が懸念されていました。また、3月14日午前4時8分の段階で、使用済燃料プールの水温は84度であることを確認し、燃料上端まで水位が低下するのは3月下旬と予想していました。

このため、対応にはある程度の時間的余裕があると確認していましたが、3月15日午前6時14分頃、4号機の原子炉建屋で水素爆発が起こりました。この原因は3号機の格納容器ベントに伴い、水素を含むベントガスが排気管を通じて4号機に流入したためと推定しています。

水素爆発後の4号機原子炉建屋 4号機の使用済燃料プールの様子2011年6月29日撮影

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事故のポイント(4号機)

  • 電源/注水手段の確保・・・地震と津波の襲来により全電源を喪失し、使用済燃料プールへの注水・冷却手段を喪失した。さらに他号機の原子炉への対応と並行して使用済燃料プールへの対応を行わなければならなかった。
  • 事故後の影響緩和・・・3号機からの水素の流入により水素爆発が発生した。

津波襲来時の4号機の変化

津波襲来時の4号機の変化

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4号機への水素の流入経路

4号機への水素の流入経路

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原子炉建屋(4号機)

4号機使用済燃料プールの補強

 使用済燃料プールは、厚さ140~185センチメートルの鉄筋コンクリートで作られています。そのため、外壁等が損傷した福島第一原子力発電所4号機も、使用済燃料プールの耐震性は地震発生前と変わらず、再び東北地方太平洋沖地震と同程度の地震(震度6強)が発生したとしても、安全上の問題は生じないことを確認しています。
 しかし、さらなる安全性向上のために、プール底部を鋼製支柱とコンクリート壁で補強する工事を行ない、耐震裕度を20%以上向上させました(2011年7月完了)。



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