トップページ > 福島復興へ向けた取り組み > 福島第一・第二原子力発電所の状況 > 福島第一原子力発電所事故の経過と教訓 > 4号機ではなぜ水素爆発が発生したか
地震発生時、4号機は定期検査中で、運転を停止しており、原子炉の燃料は全て使用済燃料プールに取り出されていました。津波による全電源喪失で、使用済燃料プールの除熱機能も注水機能も失われ、蒸発による使用済燃料プールの水位低下が懸念されていました。また、3月14日午前4時8分の段階で、使用済燃料プールの水温は84度であることを確認し、燃料上端まで水位が低下するのは3月下旬と予想していました。
このため、対応にはある程度の時間的余裕があると確認していましたが、3月15日午前6時14分頃、4号機の原子炉建屋で水素爆発が起こりました。この原因は3号機の格納容器ベントに伴い、水素を含むベントガスが排気管を通じて4号機に流入したためと推定しています。
4号機使用済燃料プールの補強
使用済燃料プールは、厚さ140~185センチメートルの鉄筋コンクリートで作られています。そのため、外壁等が損傷した福島第一原子力発電所4号機も、使用済燃料プールの耐震性は地震発生前と変わらず、再び東北地方太平洋沖地震と同程度の地震(震度6強)が発生したとしても、安全上の問題は生じないことを確認しています。
しかし、さらなる安全性向上のために、プール底部を鋼製支柱とコンクリート壁で補強する工事を行ない、耐震裕度を20%以上向上させました(2011年7月完了)。
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