チェルノブイリ4号機事故は、原子炉の設計上の特徴と誤った運転操作により核分裂反応を制御できない状況となり、定格出力よりも非常に大きな出力状態となり、原子炉が破損した事故です。
原子炉から放出された放射性物質を閉じ込める格納容器がなかったこともあり、燃料の破片等も含め外部に放射性物質が大量に放出されました。
スリーマイル島2号機事故は、トラブルにより原子炉を冷やすための水が流出し、また、運転員の水位計指示値の誤認識により注水がなされなかったため、崩壊熱*を冷却できなくなり、燃料が空焚きになり高温化し破損・溶融した事故となりました。
福島第一原子力発電所事故は、津波による電源喪失により、原子炉の冷却のための機器が動かせなくなったため、崩壊熱*を冷却できなくなったことで、燃料が空焚きになり高温化して破損・溶融し、短期間で注水を再開することができなかったため最終的に原子炉も破損しました。また、格納容器も高温となり、放射性物質を閉じ込めておくことができなくなったため、放射性物質の外部への大量放出に至りました。
*崩壊熱とは、核分裂反応を停止させた後にも燃料から放出される熱で原子炉停止直後で定格出力の約6%程度の出力となり、時間とともに減少します。
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