NEDO事業「地熱発電の余剰電力・排熱を活用した低廉かつ事業性のある水素製造・運搬を実現するための水素技術等実証研究」の実証前調査開始について
~2023年9月1日よりインドネシアで実施~
2023年9月6日
東京電力ホールディングス株式会社
株式会社やまなしハイドロジェンカンパニー
東京電力ホールディングス株式会社(以下、「東電HD」)および株式会社やまなしハイドロジェンカンパニー(以下、「YHC」)は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、「NEDO」)の「脱炭素化・エネルギー転換に資する我が国技術の国際実証事業」において採択された、「地熱発電の余剰電力・排熱を活用した低廉かつ事業性のある水素製造・運搬を実現するための水素技術等実証研究」について、NEDOのステージゲート審査※1を通過し、9月1日に助成金の交付決定がなされたことを踏まえ、実証前調査を開始しました。
本実証研究では、インドネシア共和国(以下、「インドネシア」)における地熱発電設備の余剰電力※2・排熱を活用した水素製造技術の設備構成や効率的な運用方法を検証し、グリーン水素・グリーンアンモニアの効率的な製造・運搬方法を確立することを目的としています。東電HDと現地パートナーであるPertamina Power Indonesia(以下、「PPI社」)は、昨年度に「エネルギー消費の効率化等に資する我が国技術の国際実証事業」に関する共同研究合意書(JSA)を締結(2022年10月18日お知らせ済み)し、共同で研究を進めてまいりましたが、今回の実証前調査から、水素製造設備の運用ノウハウを有するYHCが本実証研究の共同提案者として新たに参画しております。今回の実証前調査では、水素製造設備の仕様検討や現地許認可の確認、顧客開発を実施し、2024年度実施予定の実証研究に向けて準備を行います。
将来的には、東電HDとPPI社は基本合意書(MOU)に基づき、この共同研究で得られた知見を事業化に繋げていきます(2023年3月3日お知らせ済み)。事業化にあたってまずは、インドネシア国内を対象に販売を行い、中長期的には日本を含むインドネシア国外への輸出を目標に掲げております。
東電HDおよびYHCは、インドネシアの豊富な地熱資源を活用しながら、コスト競争力と事業性のある水素・アンモニア製造を実現することで、カーボンニュートラル社会への貢献を目指してまいります。
- ※1
ステージゲート審査
実証要件適合性等調査の終了時に行う競争選抜。実証研究・実証事業候補として有望と認められた個別テーマは実証前調査に移行可能。 - ※2
余剰電力
インドネシアの一部地域では、電力需要が少ないことから地熱発電所が部分負荷運転をしているケースがある。その発電余力分を余剰電力と定義し、水素製造のための電力として使用する。
以 上