2011年3月11日14時46分、三陸沖の海底を中心にマグニチュード9.0の大地震が発生、約50分後にはかつてない規模の大津波が襲来しました。
地震により発電所の全ての外部電源を失いましたが、非常用電源により原子炉の冷却に成功。運転中であった1~3号機は設計通り安全に停止しました。
しかし、津波による浸水のため非常用電源を失い冷却用機器が運転不能となったことで、1~3号機は圧力容器内の水が蒸発しました。
水面から露出した燃料棒と水蒸気の化学反応により発生した水素が原子炉建屋に蓄積し、1号機と3号機は爆発、4号機は3号機格納容器内の空気を外部に排出した際に排気筒合流部から流入した水素が蓄積され、爆発に至ったものと推定しています。

事故の経過

福島第一原子力発電所は、地震発生から約50分後に大きな津波の直撃を受けました。海側に設置された、原子炉の熱を海に逃がすためのポンプなどの屋外設備が破損するとともに、原子炉が設置されている敷地のほぼ全域が津波によって水浸しになりました。また、タービン建屋などの内部に浸水し、電源設備が使えなくなったため、原子炉への注水や状態監視などの安全上重要な機能を失いました。また、津波によって押し流されたガレキが散乱し通行の妨げとなるなど、様々な被害を受けました。
地震発生時に運転中であった1号機~3号機は停止後の炉心の冷却に失敗し、炉心を損傷する事故(過酷事故)に至りました。

福島第一原子力発電所の現状

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