福島第一原子力発電所では、地域の皆さまはもとより、作業員や社員、周辺環境の安全確保を最優先に、放射性物質等によるリスク低減に取り組んでいます。敷地内や海洋では継続的なサンプリングを行い、影響を監視しています。また、廃炉作業の加速化と信頼性向上を推進するため、労働環境の改善を進めています。
福島第一原子力発電所の作業環境
福島第一原子力発電所では、工事の内容や作業エリアなどによって、防護服やマスク等の着用基準を設けています。除染や地面の舗装等で放射性物質濃度が下がるなど、基準を満足した場合には、作業員の身体的負荷の軽減や作業効率の向上を目的として、順次、一般服エリアを拡大しています。事故当時は、敷地全体のエリアで防護服と全面マスクの着用が必要でしたが、今では構内全域の96%のエリアで、一般服と防塵マスクでの作業が可能となっています。
管理区分レイアウト(2024年5月30日現在)
各zoneの装備
R zone (アノラックエリア) |
Y zone (カバーオールエリア) |
G zone (一般服エリア) |
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全面マスク |
全面マスク 又は 半面マスク |
使い捨て式防じんマスク |
カバーオールの上にアノラック |
カバーオール |
一般作業服 |
※1水処理設備[多核種除去装置等]を含む建屋内の作業(視察等を除く)は、全面マスクを着用する
※2濃縮塩水、ストロンチウム処理水(ALPS処理前水)を内包しているタンクエリアでの作業(濃縮塩水等を取り扱わない作業、パトロール、作業計画時の現場調査、視察等を除く)時及びタンク移送ラインに関わる作業時は全面マスクを着用する
福島第一原子力発電所の労働環境
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大型休憩所
2015年5月に大型休憩所が完成したことにより、快適な空間での休憩・ミーティングができるようになりました。食堂で温かい食事が食べられるようになり、コンビニエンスストアやシャワールームも利用できます。
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新事務本館・協力企業棟
2016年10月に新事務本館での業務がスタートし、より落ち着いた環境で業務を行えるようになりました。新事務本館のすぐ隣にある協力企業棟に入居頂いた協力企業の皆さまと、常に近い距離で業務できるようになり、現場に密着した体制が整いました。
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救急医療設備
福島第一原子力発電所作業現場の出入りを管理する施設には、万が一の事故に備えて、24時間体制で救急医療を行えるように備えています。また、外部医療施設へ速やかに搬送が必要な場合に備えて、ヘリポートも整備しています。
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自動運転EVバス
2018年4月より、日本で初めてとなる、自動運転EVバスの運用を開始しました。福島第一原子力発電所の移動効率化や車両管理改善に貢献することを期待しており、今後、福島第一原子力発電所構内の移動用車両を、順次、自動運転EVバスに置き換えていく予定です。
中長期ロードマップの進捗状況(廃炉・汚染水・処理水対策チーム会合/事務局会議)で、毎月の進捗等に関する資料を掲載しています。
詳しくはこちらの「環境線量低減対策」「労働環境改善」資料をご覧下さい。
作業員被ばく線量
福島第一原子力発電所では、安心して働ける環境づくりに取り組むとともに、被ばく線量の低減を図っています。
2024年9月の作業員の被ばく線量と分布
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2024年9月の平均被ばく線量は、線量限度(100mSv/5年)を月平均した値(1.67mSv)と比較し、十分低い値です。
放射線業務に従事する人の被ばく線量限度は、「100mSv/5年」かつ「50mSv/年」です。
なお、月毎の線量限度は定められていませんが、線量限度「100mSv/5年」を月平均すると「1.67mSv」となります。
区分(mSv) | 2024年9月 | ||
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東電社員 | 協力企業 | 計 | |
100超え | 0 | 0 | 0 |
75超え~100以下 | 0 | 0 | 0 |
50超え~75以下 | 0 | 0 | 0 |
20超え~50以下 | 0 | 0 | 0 |
10超え~20以下 | 0 | 0 | 0 |
5超え~10以下 | 0 | 10 | 10 |
1超え~5以下 | 11 | 376 | 387 |
1以下 | 981 | 6149 | 7130 |
計 | 992 | 6535 | 7527 |
最大(mSv) | 1.67 | 7.20 | 7.20 |
平均(mSv) | 0.06 | 0.22 | 0.19 |
※APD値の積算値の積算型線量計による月間線量値への置き換えや、積算型線量計のみの着用者(例:免震棟のみの作業者)の値の反映等により線量・人数が変動することがある
作業員の月別個人被ばく線量の推移
「福島第一原子力発電所作業者の被ばく線量の評価状況について」で、毎月の進捗等に関する資料を掲載しています。
詳しくはこちらをご覧下さい。