プレスリリース 2010年

「平成22年度経営計画」について

                             平成22年3月31日
                             東京電力株式会社

 当社はこのたび、「平成22年度経営計画」を策定いたしました。

 平成21年度は、柏崎刈羽原子力発電所の6・7号機が営業運転を再開したことや
緊急的な費用削減に取り組んできたことなどにより、3年ぶりの黒字を確保できる
見通しとなりました。このように、柏崎刈羽の被災以降に直面してきた危機の突破
までもう一歩のところまで来ているものの、電力需要の回復の遅れや燃料価格の変
動、柏崎刈羽の復旧工程などのリスク要因に加え、地球温暖化防止に向けた動きが
本格化するなど、当社グループを取り巻く経営環境は依然として先行き不透明な要
素を抱えております。

 こうした状況を踏まえ、本計画では、東京電力グループが直面している危機の突
破に向けた総仕上げとして、平成22年度に重点的に推進する取り組みと、現在検討
中の新たな経営ビジョンを見据え、危機突破後の成長・発展に向け平成22年度から
24年度の3年間に検討・展開する取り組みをまとめました。
 主な内容は、以下のとおりです。  
 
 [ I.危機突破の総仕上げに向けて ](PDF 151KB)  
 
 1.災害に強い原子力発電所の構築に向けた取り組み 
 東京電力グループのみならず協力企業の皆さまの協力を得ながら、引き続き総力
をあげて、災害に強い原子力発電所を構築いたします。
 
 2.安定供給の確保に向けた取り組み 
 平成22年度夏期の最大電力(発電端1日最大)は、通常の暑さとなった場合、
5,910万kWを見込んでおります。供給面では、柏崎刈羽原子力発電所6・7号機の
営業運転移行などにより6,280万kW程度の供給力を確保する計画としております。
 また、電源設備の確実な運転・保守と流通設備における点検・巡視など保守対策
を実施するとともに、的確な需給・系統運用を継続し安定供給の確保に努めてまい
ります。
 
 3.恒常的な原価低減に向けた取り組み 
 危機突破のための緊急的な費用・投資削減の取り組みで培った創意工夫や技術的
知見を、恒常的な原価低減方策として業務に定着させていきます。さらに、グルー
プ一体となって新たな原価低減方策の創出に一層取り組むとともに、迅速に標準化
を図り、着実に水平展開してまいります。 
 
 [ II.危機突破後の成長・発展に向けて ](PDF 416KB)  
 
 1.低炭素社会実現に向けた「つくる」側の取り組み −電源の低炭素化− 
 電力供給の安定性、経済性、環境性の各面において原子力が担う重要性を踏まえ
電源のベストミックスを推進します。また、安全確保・品質向上を前提に、原子燃
料サイクルを着実に推進いたします。
 ゼロ・エミッション電源の中核を担う原子力の着実な開発や世界最高レベルの高
効率火力の導入、再生可能エネルギーの利用拡大など、電源の低炭素化に向けた対
応を強化してまいります。 
 
 2.低炭素社会実現に向けた「つかう」側の取り組み −実現をリードする電化の推進− 
 電化の推進による低炭素社会実現への貢献に向け、お客さまニーズを的確に捉え
た販売営業活動と戦略的な商品開発を推進し、あらゆる分野で電化シェアの一層の
拡大を目指してまいります。  
 
 3.海外事業など新事業の取り組み 
 収益性・リスクを十分に精査しつつ、国内における電気事業で培った技術力・知
見を活かし、原子力を含めた海外におけるエネルギーインフラ事業やコンサルティ
ング事業などを検討・推進してまいります。 
 
 [ III.経営基盤の強化に向けて ](PDF 111KB) 
 
 安全確保、企業倫理遵守、品質管理の徹底、リスク管理の充実および技術・技能
の維持・強化など、経営基盤の強化・充実に向け、引き続き諸施策を推進してまい
ります。 
 
 [ IV.供給計画の概要 ](PDF 252KB) 
 
 1.電力需要の見通し 
 2.電源設備計画 
 
                                  以 上  
 
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