3.11から7年。福島県産品の美味しさをつたえたい
~多摩総支社で福島復興バザール開催~
2018/03/30
当社の事業の土台は福島の復興にあり―
2011年3月11日に発生した東北地方太平洋地震から7年が経過しましたが、いまだに残る福島原子力事故による福島県産品の風評被害の払しょくに向け、当社では微力ながら福島県産品の販売会を行っています。本年3月14日、多摩総支社でも店頭の屋外スペースにおいて福島復興バザールを開催しました。運営に携わった社員、販売協力会社の方が販売会や福島への思いを語ります。
東京電力パワーグリッド株式会社
多摩総支社 業務総括グループ
中崎 幸一
販売会を通じて少しでも復興の力になれたら
多摩総支社では、半年に1度、福島県産品の販売会を開催しています。福島県産の商品を購入したり、販売したりすることで、福島の復興の一助となればという思いで企画してきました。当社では福島県内の除草や家屋清掃、雪かきなどの復興推進活動を行っていますが、販売会は、育児などのため福島まで行くことのできない社員の復興活動の場にもなっています。
<<販売会の店頭に立った社員に話を聞きました>>
多摩総支社 通信ネットワークセンター
通信ケーブルグループ
下村 恵
「私はこれまで社員向けの福島県産品販売会のお手伝いをしたことはありましたが、社外のお客さまへの販売会は今回が初めてでした。お客さまの反応はどんな感じだろう?と少し戸惑いながらのスタートでしたが、福島県産品ということを意識されている様子はありませんでした。ちょうど、価格が高騰していたキャベツやトマトなどはお買い得さもあり、多くの方々が購入されていました。
私には、ちょうど震災の年に生まれた子どもがいます。親目線に立つとなおさら月日の経過を考えさせられます。福島の子どもたちが笑顔で、避難されている方が少しずつでも福島に戻れるようにと思っています。福島に行くことができていないので、現地の状況を肌で感じることはできませんが、販売会を通じて復興推進活動に携わり、少しでも力になれたらと思っています。」
お米をはじめ、福島県産品がずらり!90種類を超える品ぞろえ
販売会では、当日の店頭販売と、事前注文による販売を行っています。
店頭販売には、隣接するマンションにお住いの方にも販売会のチラシを配り、お越しいただいています。もちろん、当日、多摩総支社の前を通行される方にもたくさん立ち寄っていただきました。また、事前販売では、業務の都合で販売会に来られない社員をはじめ、近隣に事務所を構えるグループ会社社員、委託検針員や協力会社の皆さんからご注文をいただいています。
販売会で取り扱う商品の種類や品数は、仕入れ販売でご協力いただく会社により異なります。今回は、株式会社ビックメイツさまに野菜や果物、農産加工品を中心に、約90品目をご用意いただきました。お土産としても有名な「ままどおる」や福島県復興シンボルキャラクター「キビタン」のオリジナル「イチゴシュー」などのお菓子類、「浪江やきそば」などご当地グルメ、美味しい地酒など多岐にわたります。
中でも、多摩総支社の店頭販売では初めて、お米の量り売りを実施しました。以前、武蔵野支社で販売したところ、たいへん好評だったと聞き、こちらでも取り入れてみました。福島県のお米に対してはまだまだ風評被害が残っていると聞きます。その払しょくの一助になればと思い、販売会で商品をご購入いただいた皆さまに、お米の検査の仕組みなどをご紹介するチラシを配布させていただきました。
より多くの方にお買いものを楽しんでいただける販売会を目指して
販売会は、私の所属する業務総括グループが中心となり企画し、販売協力会社さまとの調整から、販売方法、役割分担などの検討を行います。そして、福島復興推進活動として参加する他グループの社員も加わり、総勢40名超のメンバーで前日の準備から販売会の運営に当たります。
企画する中では、特に商品の選定に頭を悩ませます。購入する方が期待している定番商品は外せない一方で、毎回同じ商品では飽きられてしまいます。今回も品揃えを豊富にしたいと思い、株式会社ビックメイツさまに協力を依頼しました。
店頭スペースでの販売会の開催は3回目。「前回と同じ桃ジュースはあるかしら?」と繰り返しで来て下さるお客さまもいらっしゃり、少しずつですが定着化してきています。今後も、より多くの方に福島県産品を手に取っていただき、商品の安全性はもちろん、そのものの美味しさを実感していただけるよう、さらに工夫を重ねていきたいと思います。
<<販売会に商品を提供していただいた協力会社にお話をうかがいました>>
株式会社ビックメイツ
代表取締役社長 大川 昌義氏
「宅配会社に勤務していた震災当時、福島県からの発送物が半減しました。落ち込みが顕著だったのは桃やりんご農家で、ギフト品の注文が来なくなってしまったためです。そのような状況を震災前のように戻したいという思いから、福島県産品の販路を拡げる会社を立ち上げました。また、16年勤めていた宅配会社で福島県外への異動を伝えられ、福島に残りたいと強く思ったことも、決断の後押しとなりました。
現在、日替わりで首都圏の7か所の駅ナカで販売したり、企業のイベントへ出展したりしています。販売に際し、『福島だから応援してよ』という気持ちはまったく無く、農家さんが自信をもって作った野菜や果物を食べてもらいたいという気持ちで販売しています。企業での販売会においても、お買いものをぜひ楽しんでいただきたいので、たくさんの種類の商品を持っていきます。リピーターのお客さまが販売準備をしている時から段ボールに入った商品をのぞいていたり、レジにたくさんのお客さまが並んだりと、販売会を楽しみに足を運んでくださることがとても嬉しく、やりがいを感じています。今は社員が4人の小さな会社ですが、少しずつ仲間を増やして福島県産品の販売をさらに拡げていきたいです。」