お客さまにとってのよきパートナーに。新たな局面に、社員一丸となって挑戦!
2016/04/01
4月の電力自由化とともに分社化した東京電力。その中で私たち消費者と一番身近な窓口として小売事業を担うのが「東京電力エナジーパートナー」だ。料金プランや新しいサービスなど、新規参入の他社と凌ぎを削ることになる競争時代を、どのような思いで迎え、進んでいこうとしているのか。同社の代表取締役社長、小早川智明さんに聞いた。
小早川智明
東京電力エナジーパートナー 代表取締役社長
1988年入社。2011年、神奈川支店営業部長に着任。その後、2013年に法人営業部都市エネルギー部長を経て、2014年6月、カスタマーサービス・カンパニー法人営業部長に着任。2016年4月より現職。法人営業に長らく携わりキャリアを築く一方、世界初の家庭用自然冷媒ヒートポンプ給湯器「エコキュート」の開発に携わる。
自由競争の時代が到来。社内風土づくりをみずから実践!
私たち消費者と一番密接に関わり合う小売事業を担う東京電力エナジーパートナー。いよいよ電力の小売全面自由化を迎えて、さまざまな企業が加入者獲得を競う。そんなエネルギー事業の大きな変革期に小売事業の舵取りという重責を負う小早川社長は、どのようなことを考えているのだろうか。
※東京電力パワーグリッド株式会社は、送配電事業の中立性を担保するため、他の2つの事業会社とは異なる独自商標を使用します。
電力小売事業にあたる「東京電力エナジーパートナー」。この新たな社名には、どういった思いが込められているのだろうか。
小早川「私たちの仕事はお客さまあってのもの。お客さまのパートナーであるということ、そして、そのお客さまのご要望にエナジー=情熱を持ってお応えするという決意を込め、パートナーとエナジーをかけ合わせました。また、『変化をチャンスに!』をスローガンに、お客さまに寄り添い、競争を勝ち抜ける強い営業力、社内マインドづくりが私の使命です」
2015年8月、関西電力のお膝元で東京電力がセブン-イレブン1,000店舗の電力供給シェアを勝ち取り、話題をさらった。また、関西電力も巻き返しを図り、首都圏での攻勢に力を入れるなど、従来の供給エリアを越えた販売競争の激化が伝えられている。
小早川「この半年の間にも、社内の雰囲気は積極的な提案型へ変貌を遂げました。今後は、電気だけでなく、ビジネス領域を広げ、また、販売エリアも全国へ拡大し、積極的に営業を展開していきます。私自身も法人営業部在職中は、お客さまのもとへ足を運び、直接お会いすることを第一に考えてきました。今後もその姿勢に変わりはありません。今だからこそ、私自身が率先してお客さまにお会いし、ご要望をお聞きすることが大切だと実感しています」
小早川「また、お客さまにご提案する料金プランやサービスの内容に関しても、考え方を改めなければいけないと思います。例えば、料金プランも自由化の前は、お客さまの選択肢は決して多くはありませんでした。しかし、これからは、さまざまな提携先とのセットプランやポイント還元など新たなサービスを作り出し、お客さまのご要望に合わせて提案してまいります」
社内の雰囲気にも変化があったという。またプレジデント自ら、社員と話すことで、大きな手応えも感じている。
小早川「最近は、社内の営業会議も変わってきました。『こういったお客さまに、こういうプランはどうか?』など具体的な意見が飛び交い、実は私自身も会議に参加し、『お客さまは実際のところ、何を求めているのか?』などと切り込みます。お客さまの要望を肌で一番に感じ取れるのは営業を担う社員たちですから。これまで、工場や再開発などのプロジェクトには、そのお客さまに合わせたone to oneのソリューション提案を行ってきました。今後はご家庭などのお客さまに対しても、その姿勢が必要になってきます。今は社員全員がお客さま第一という同じ方向を向いていることを感じられます」
お客さまの要望や当社が持つビッグデータの活用…さらには他企業との提携がさまざまな可能性を生む
では、このようなお客さまの要望にきめ細やかに対応するサービス、営業姿勢の変化などによって、私たち消費者は具体的にどのようなメリットを期待できるのだろうか。
小早川「まずは、電気のご使用量が多く、毎月の電気代のご負担が大きいお客さまに、電気料金が割安になるプランをご用意しました。ほかにも、夜間に電力量料金単価が割安となる時間帯別プランを見直し、より多くのお客さまのニーズに合わせたプランをご用意しています」
小早川「また、あまり電気を使っていないご家庭の場合、電気料金自体に割安感はなくても、ポイントで還元したり、携帯電話料金とのセットプランにすることで、トータルで考えると割安になったり…。こういったほかの企業との提携を生かしながら、今後も市場の動向にも注目して、その時流に合ったものをご用意していきます。サービスは、他社が作ったから作るのではなく、あくまでも、お客さまのニーズに応じて、ご提案していくという姿勢です」
小早川「さらに、当社がこれまで電気を安定供給してきた経験や実績、2,000万世帯から収集されるビッグデータ…これらを上手に活用することで、お客さまのライフスタイルに合わせた上手な電気の使い方、"よりよい暮らしの提案"ができる──こういった付加価値を拡充していかなければなりません」
小早川「当社は、電気を高効率で上手に使うノウハウに関しては、他社に先駆けた実績があります。そして、来年にはガス事業の自由化も始まります。電気とガス…お客さまのお使いになるエネルギーを総合的に見据えて、これまで以上に高効率で快適な暮らしづくり、街づくりをトータルでサポートしてまいりたいと考えています」
東京電力を利用する"安心感"や"安全"─漠然としたイメージをブランド価値へと高めていく
数多くの事業者が参入し、サービスの選択肢は覚えきれないほど多くなり、消費者にとっては、どこの会社のどのプランを選べばいいのかわからない、というのが実情だ。そういった情勢の中にあって、東京電力エナジーパートナーにはさらなるアピールポイントがある。
小早川「お客さまにとって価格が大きな判断基準になっていることは明らかですし、当社の企業努力により、値下げで還元することもあり得るでしょう」
小早川「とはいえ、当社に求められているのは価格面だけではありません。"安心感"や"安全"などのサービスの充実や目に見えないブランド価値も大きいと思っています。実際、お客さまにお会いすると、『以前困ったときに東電さんに助けてもらったから、料金が高くならないなら、このままの契約でいい』というお声も頂戴します。新しい料金プランの一部には、ご自宅でお使いの電気設備等にトラブルがあれば、当社が修理などに駆けつけるメンテナンスサービスもお付けしました。そういった"安心感"や"安全"など漠然としたイメージをカタチにしていかないといけない、と思っています」
お客さまにとっての東京電力はひとつ。"エネルギーにおける全責任を取る"気概で臨む
電力自由化、分社化という大きな変化のなか、東京電力エナジーパートナーは、私たち消費者にとって今後どのような存在になっていくのだろうか。
小早川「分社したとはいえ、お客さまにとって"東京電力"は一つです。発電を行うフュエル&パワー、送配電を行うパワーグリッド...エナジーパートナーの名が示す通り、これらのグループ企業も我々にとってのパートナーです。さらにさまざまな多様性を持つ提携企業とも協調して、良好なパートナーシップを築いてまいります。お客さまの電気に不具合があったとき、『それはうちの問題ではないから知りません』ではまかり通らない。当社は、お客さまに最も近い窓口として、"エネルギーにおける全責任を取る"。社員一丸そういった気概で臨んでいます。今後も、お客さまのよきパートナーとして、エネルギーのことは何でもご相談いただければと思います」
関連情報
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はじまる!電力自由化
2016年4月からはじまる電力自由化の情報をお伝えします。電力自由化を前に、あなたに合った電気の使い方を考えてみませんか。電気のこれからを知り、疑問を解決する、東京電力エナジーパートナーの情報サイトです。