ブナが育つのは、温帯地域のしめった場所です。
温帯地域の中でもかんそうした場所では、ミズナラが多くなります。ブンは早いものでも、芽生えてから40~50年しないと花を着け(開花)、実を結ぶ(結実)ようにはなりません。高さは80年から100年、太さは110年から130年位成長を続けます。最大で高さ35m前後、太さは直径1.5m以上になることが知られています。
「森のともだち ブナを知ろう」は、写真やイラストを豊富に使い、ブナを主な題材として木や森、地球環境問題に関する情報をたくさん盛り込みました。意外に大人が読んで役に立つ話もあり、親子で楽しんでいただくこともできるのではないかと考えています。
- ブナの生育には雪でしめった土がかかせません
(秋田県白上山地)
- 静岡県函南町の原生林にあるブナ
針葉樹と広葉樹を比べると、ふつう針葉樹の方が長生きといわれています。日本の樹木の中で長じゅNo.1は、樹れい3500年とされる鹿児島県屋久島の縄文杉といわれています。これに比べるとブナのじゅ命は短いようです。だいたい150年から300年といわれています。でも、条件が良いと、もっと長生きすることもあります。静岡県函南町の原生林(自然のままに生えている林)にあるブナは、幹の直径が約2mとブナとしては最大クラスで、樹れいは約700年といわれています。
切り株の表面に見える年輪は木が成長してきたこんせきで、輪の数がその木の年れいになります。木は春から夏によく成長しますが、秋から冬になるとあまり成長しません。この成長の差が1年に1本のしま模様となります。これが年輪です。年輪を見ると木の年れいや、成長経過なども調べることができます。
年輪は、1年の内に成長の活発な時期と、あまり成長しない時期があるからできるので、熱帯地方の樹木のように1年中成長を続けている木には年輪はありません。