「柏崎刈羽原子力発電所における核物質防護設備の機能の一部喪失」に関する原子力規制検査に係る対応区分の変更通知の受領について
2021年3月23日
東京電力ホールディングス株式会社
柏崎刈羽原子力発電所において、IDカード不正使用や核物質防護設備の機能の一部が喪失する事案などが発生しており、地元の皆さまをはじめ、社会の皆さまに、大変なご不安やご心配をおかけしておりますことを、改めて深くお詫び申し上げます。
同発電所の核物質防護設備の機能一部喪失については、「安全重要度評価※1:赤」が確定しており、本日の原子力規制委員会において「対応区分※2:第4区分」として取り扱う旨の通知を原子力規制庁より受領しました。
今回の対応区分の変更をうけ、追加の原子力規制検査を実施する旨、通知を受けました。また、同発電所における一連の核物質防護事案について、直接原因や根本的な原因の特定、安全文化および核セキュリティ文化要素の劣化兆候(第3者により実施された評価を含む)を特定し、その内容を踏まえて、改善措置活動の計画を定め、本年9月23日迄に報告するよう指示を受けました。
当社としましては、上記の評価結果を大変重く受け止めており、今後、根本的な原因分析およびその改善措置活動に対する検討を進めるとともに、追加検査等に真摯に対応してまいります。
以 上
※1 安全重要度評価:
安全上の重要度は、原子力施設の安全確保に対する劣化程度に応じて「赤」「黄」「白」「緑」に区分される。各区分の定義は以下の通り。
赤:安全確保の機能又は性能への影響が大きい水準
黄:安全確保の機能または性能への影響があり、安全裕度の低下が大きい水準
白:安全確保の機能または性能への影響があり、安全裕度の低下は小さいものの、規制関与の下で改善を図るべき水準
緑:安全確保の機能または性能への影響があるが、限定的かつ極めて小さなものであり、事業者の改善措置活動により改善が見込める水準
※2 対応区分:
追加検査に係る対応区分は、検査指摘事項の重要度評価及び安全実績指標の分類に応じて、「第1区分」「第2区分」「第3区分」「第4区分」「第5区分」に分けられる。各区分の定義は以下の通り。
第1区分:各監視領域における活動目的は満足しており、事業者の自律的な改善が見込める状態
第2区分:各監視領域における活動目的は満足しているが、事業者が行う安全活動に軽微な劣化がある状態
第3区分:各監視領域における活動目的は満足しているが、事業者が行う安全活動に中程度の劣化がある状態
第4区分:各監視領域における活動目的は満足しているが、事業者が行う安全活動に長期間にわたるまたは重大な劣化がある状態
第5区分:監視領域における活動目的を満足していないため、プラントの運転が許容されない状態