「北陸電力株式会社志賀原子力発電所2号炉の原子炉建屋内に雨水が流入した事象に係る対応について(指示)及び(追加指示)」に係る対応について(最終報告)
2017年4月12日
東京電力ホールディングス株式会社
当社は、原子力規制委員会より、「北陸電力株式会社志賀原子力発電所2号炉の原子炉建屋内に雨水が流入した事象に係る対応について(指示)」及び「北陸電力株式会社志賀原子力発電所2号炉の原子炉建屋内に雨水が流入した事象に係る対応について(追加指示)※」の指示文書を受領しました。
指示に基づき、重要度の特に高い安全機能を有する構築物、系統及び機器並びに当該安全機能を果たすために直接又は間接に必要とする構築物、系統及び機器を内包する建屋についての貫通部から建屋内部への水の浸入を防ぐ措置の現況について取りまとめ、同委員会へ中間報告をしております。
当社は、前回調査以降引き続き調査を行った結果を取りまとめ、本日、同委員会へ最終報告いたしましたのでお知らせします。
調査の結果、福島第二、柏崎刈羽の両原子力発電所ともに、安全機能を有する機器・系統に影響を与える貫通部はないことを確認しました。
また、止水措置が必要な貫通部への止水を今後行うととともに、止水措置が完了するまでの間、外部からの浸水に対する監視を強化し、浸水に至る蓋然性が高い状況を検知した時は、これを防ぐ応急処置を行います。
福島第二原子力発電所においては、前回報告した内容から貫通部調査結果に変更はありません。
柏崎刈羽原子力発電所においては、再確認の結果、調査対象貫通部の箇所数は664箇所(前回報告より53箇所増加[67箇所増加(抽出漏れ等)、14箇所減少(重複等)])、そのうち止水措置を実施する貫通部は70箇所(17箇所減少[12箇所増加、29箇所減少])となりました。
なお、止水措置が必要な貫通部への措置は、福島第二原子力発電所においては2017年9月末、柏崎刈羽原子力発電所においては2018年3月末を目処に完了する予定で、前回報告した完了予定時期から変更はありません。
以 上
添付資料: 「北陸電力株式会社志賀原子力発電所2号炉の原子炉建屋内に雨水が流入した事象に係る対応について(指示)及び(追加指示)」に係る対応について(最終報告)(2.33MB)
※指示文書(別表1含む)より当社関連部分を抜粋
北陸電力株式会社志賀原子力発電所2号炉の原子炉建屋内に雨水が流入した事象に係る対応について(追加指示)
原子力規制委員会は、平成28年9月28日に北陸電力株式会社志賀原子力発電所2号炉において発生した原子炉建屋内に雨水が流入した事象について、平成28年11月16日付け原規規発第1611162号により発電用原子炉設置者及び再処理事業者に対し調査を求めました。
これに対し、同年12月26日までに発電用原子炉設置者及び再処理事業者から報告があり、その内容を精査したところ、志賀原子力発電所2号炉と同様の事象が他の発電用原子炉施設及び再処理施設においても発生する可能性があると考えられることから、原子力規制委員会は、外部からの浸水に対する原子力施設の安全性を更に向上させるため、発電用原子炉設置者及び再処理事業者に対し、下記のとおり対応することを求めます。
記
1.貴社から報告のあった、止水措置を実施していない建屋の貫通部(当該貫通部の外側にある貫通部(以下「外郭貫通部」という。)の全てに止水措置を実施しているものを除く。)について、当該貫通部又は全ての外郭貫通部に対し、速やかに止水措置を実施することにより、外部からの浸水に対する原子力施設の安全性を向上させること。なお、止水措置の実施が完了するまでの間は、当該貫通部に対する外部からの浸水を監視するとともに、浸水に至る蓋然性が高い状況を検知したときは、これを防ぐ応急処置を実施すること。
2.1.の止水措置を実施することが安全設計上不可能な場合等の特段の合理的理由がある場合にあっては、外部からの浸水に対して止水措置以外の措置を実施することを妨げない。この場合においては、速やかに当該措置を実施することに加え、当該貫通部に対する外部からの浸水を監視するとともに、浸水に至る蓋然性が高い状況を検知したときは、これを防ぐ応急処置を実施すること。
3.1.及び2.の措置を実施するための計画を策定し、平成29年3月8日までに原子力規制委員会に報告すること。
別表1:文書発出先毎の対象施設