農林業者さまに対する2017年1月以降の営業損害賠償等に係るお取り扱いについて
2016年12月26日
東京電力ホールディングス株式会社
福島復興本社
当社福島第一原子力発電所および福島第二原子力発電所の事故(以下、「当社事故」)により、発電所周辺地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに大変なご迷惑とご心配をおかけしておりますことを、改めて心よりお詫び申し上げます。
当社は、避難指示区域内で農林業を営まれていた法人さまおよび個人事業主さまに対する、政府による避難指示等に係る営業損害賠償(賠償対象期間 2011年3月~2016年12月)後のお取り扱いについて検討を進めるとともに、避難指示区域外で農林業を営まれている法人さまおよび個人事業主さま、ならびに加工流通業、製造業、サービス業等を営まれている事業者さまで、実質的に農林業と同等の損害を被られている事業者さまに関する今後のお取り扱いにつきましても、あわせて検討を進めてまいりました。
このたび、これまでにお伺いした農林業者さまのご意見や2016年12月20日に閣議決定された「原子力災害からの福島復興の加速のための基本指針」等による国からのご指導を踏まえ、以下のとおりお取り扱いさせていただきますのでお知らせいたします。
I.避難指示区域内
(1)ご請求いただける方※1
避難指示区域(避難指示解除済の区域を含む)において農林業を営んでいた法人さま※2および個人事業主さまのうち、避難指示等にともない、2017年1月以降も被害の継続が認められる方
(2)お支払いの対象となる損害
・従前の耕作地等で従前と同等の営農継続が困難になったこと等にともなう帰還再開や移転再開、転作、転業、就労、休業等に係る2017年1月以降の損害(避難指示や出荷制限指示等、風評被害等により事業に支障が生じたことによる逸失利益等、将来減収として顕在化する当社事故と相当因果関係が認められる損害を含む)
・当社事故にともない支出を余儀なくされた追加的費用
(3)お支払いする金額
・2017年1月以降の損害につきましては、年間逸失利益(期待所得)の3倍相当額をお支払いさせていただきます。
・追加的費用につきましては、ご負担された実費のうち、必要かつ合理的な範囲をお支払いさせていただきます。
(4)ご請求の受付
ご請求書類の準備が整い次第、2016年12月末までの損害に対する賠償に合意いただいた方へご請求書類をお送りさせていただくとともに、ご請求の受付を開始させていただきます。
(5)上記お支払い以降の賠償のお取り扱い
3年後以降、営農・営林再開後も作物が収穫に至らない場合、風評被害が継続する場合、その他の農林業固有の特性によるやむを得ない特段のご事情により損害の継続を余儀なくされ、当社事故と相当因果関係のある損害が今回の賠償額を超過した場合には、農林業関係者の皆さまのご意見も踏まえた方式によって、適切にお支払いさせていただきます。
II.旧緊急時避難準備区域・旧屋内退避区域および南相馬市の一部区域(以下、「旧緊急時避難準備区域等」)
1.出荷制限指示等
(1)ご請求いただける方※1
以下のいずれかの項目に該当される法人さま・個人事業主さまとさせていただきます。
i.旧緊急時避難準備区域等で農林業を営んでいた農林業者さまのうち、2017年1月以降も休業継続を余儀なくされた農林業者さま
ii.政府等による出荷制限指示等の対象となる品目を、対象地域の耕作地等において生産されていた農林業者さまのうち、2017年1月以降も出荷制限指示等の継続が見込まれ、休業継続を余儀なくされている農林業者さま
iii.旧緊急時避難準備区域等で加工流通業、製造業、サービス業等を営まれている事業者さまのうち、出荷制限指示等により実質的に農林業と同等の損害を被られている事業者さま※3
(2)お支払いの対象となる損害
・従前の耕作地等で従前と同等の営農継続が困難になったこと等にともなう、転作や転業、就労、休業等に係る2017年1月以降の損害(出荷制限指示等、風評被害等により事業に支障が生じたことによる逸失利益等、将来減収として顕在化する当社事故と相当因果関係が認められる損害を含む)。
・当社事故にともない支出を余儀なくされた追加的費用
(3)お支払いする金額
・2017年1月以降の損害につきましては、直近の年間逸失利益(期待所得)の3倍相当額をお支払いさせていただきます。
・追加的費用につきましては、ご負担された実費のうち、必要かつ合理的な範囲をお支払いさせていただきます。
(4)ご請求の受付
ご請求書類の準備が整い次第、2016年12月末までの損害に対する賠償に合意いただいた方へご請求書類をお送りさせていただくとともに、ご請求の受付を開始させていただきます。
(5)上記お支払い以降の賠償のお取り扱い
3年後以降、営農・営林再開後も作物が収穫に至らない場合、風評被害が継続する場合、その他の農林業固有の特性によるやむを得ない特段のご事情により損害の継続を余儀なくされ、当社事故と相当因果関係のある損害が今回の賠償額を超過した場合には、農林業関係者の皆さまのご意見も踏まえた方式によって、適切にお支払いさせていただきます。
2.風評被害
旧緊急時避難準備区域等における風評被害による損害のご請求につきましては、2017年の1年間を目途として現行賠償を継続させていただきます。
風評賠償の今後の在り方については、農林業固有の特性を踏まえ、当社事故との相当因果関係の判断基準や賠償基準の具体的な内容等を、農林業関係者の皆さまのご意見も踏まえたうえで、遅くとも2017年末までに確定し、2018年から適用させていただきます。
III.避難等対象区域※4外
1.出荷制限等
(1)ご請求いただける方※1
以下のいずれかの項目に該当される法人さま・個人事業主さまとさせていただきます。
i.政府等による出荷制限指示等の対象となる品目を、対象地域の耕作地等において生産されていた農林業者さまのうち、2017年1月以降も出荷制限指示等の継続が見込まれ、休業継続を余儀なくされている農林業者さま
ii.避難等対象区域外で加工流通業、製造業、サービス業等を営まれている事業者さまのうち、出荷制限指示等により実質的に農林業と同等の損害を被られている事業者さま※3
(2)お支払いの対象となる損害
・従前の耕作地等で従前と同等の営農継続が困難になったこと等にともなう、転作や転業、就労、休業等に係る2017年1月以降の損害(避難指示や出荷制限指示等、風評被害等により事業に支障が生じたことによる逸失利益等、将来減収として顕在化する当社事故と相当因果関係が認められる損害を含む)
・当社事故にともない支出を余儀なくされた追加的費用
(3)お支払いする金額
・2017年1月以降の損害につきましては、直近の年間逸失利益(期待所得)の3倍相当額をお支払いさせていただきます。
・追加的費用につきましては、ご負担された実費のうち、必要かつ合理的な範囲をお支払いさせていただきます。
(4)ご請求の受付
ご請求書類の準備が整い次第、2016年12月末までの損害に対する賠償に合意いただいた方へご請求書類をお送りさせていただくとともに、ご請求の受付を開始させていただきます。
(5)上記お支払い以降の賠償のお取り扱い
3年後以降、営農・営林再開後も作物が収穫に至らない場合、風評被害が継続する場合、その他の農林業固有の特性によるやむを得ない特段のご事情により損害の継続を余儀なくされ、当社事故と相当因果関係のある損害が今回の賠償額を超過した場合には、農林業関係者の皆さまのご意見も踏まえた方式によって、適切にお支払いさせていただきます。
2.風評被害
避難等対象区域外における風評被害による損害のご請求につきましては、2017年の1年間を目途として現行賠償を継続させていただきます。
風評賠償の今後の在り方については、農林業固有の特性を踏まえ、当社事故との相当因果関係の判断基準や賠償基準の具体的な内容等を、農林業関係者の皆さまのご意見も踏まえたうえで、遅くとも2017年末までに確定し、2018年から適用させていただきます。
※1 2016年12月末までの営業損害についてご請求いただき、合意いただいている方が対象となります。
※2 原則として、中小法人さま・中小規模の公益法人さま等とさせていただきます。なお、前述以外の法人さま等につきましては、個別にご対応させていただきます。
(中小法人さまとは、資本金の額または出資金の額が1億円以下の方とさせていただきますが、資本金の額もしくは出資金の額が5億円以上の法人または相互会社等による完全支配関係がある普通法人は除きます。また、中小規模の公益法人とは、基準年度の事業活動による収入が3億円以下の方とさせていただきます。)
※3 実質的に漁業と同等の損害を被られている事業者さまのお取扱いにつきましては、改めてご案内させていただきます。
※4 避難等対象区域:「東京電力株式会社福島第一、第二原子力発電所事故による原子力損害の範囲の判定等に関する中間指針」における「第3 政府による避難等の指示等に係る損害について」に掲げる政府による避難等の指示等があった対象区域。
以 上
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<原子力事故による損害に対する賠償に関するお問い合わせ先>
福島原子力補償相談室(コールセンター)
電話番号:0120-926-404
受付時間:午前9時~午後7時(月~金[除く休祝日])
午前9時~午後5時(土・日・休祝日)
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