福島第一原子力発電所のALPS処理水希釈放出設備および関連施設に関する使用前検査の終了証の受領について
2023年7月7日
東京電力ホールディングス株式会社
当社は、多核種除去設備等処理水(ALPS処理水)の取扱いについて、2021年4月に公表された政府の基本方針を踏まえ、ALPS処理水希釈放出設備および関連施設の設計および運用等の具体的な検討を進め、同年12月、原子力規制委員会に「福島第一原子力発電所特定原子力施設に係る実施計画変更認可申請書」を提出し、2022年7月に認可をいただきました。
その後、2022年8月、ALPS処理水希釈放出設備および関連設備の工事を着工してまいりましたが、本日(7月7日)、原子力規制庁から使用前検査の終了証を受領いたしました。
一連の使用前検査については、本年1月から、設備設置が完了した設備から順次受検させていただき、実施計画に記載されている設備の安全確保対策を確実に実施していることを確認いただいてきました。
今回の検査結果を踏まえ、今後、ALPS処理水希釈放出設備および関連設備の保守管理に努めるとともに、同設備を的確に運用するため、引き続き、運転操作訓練・警報対応訓練を行うなど、現場での安全に係る品質向上について積極的に取り組んでまいります。
加えて、海域モニタリングの強化など、政府の基本方針を踏まえた対応を徹底するとともに、国際原子力機関(IAEA)が7月4日に公表したALPS処理水の安全性レビュー包括報告書に示されたIAEAによる今後の取り組みに対し、適時適切に対応してまいります。また、福島県からお示しいただいた8項目の要求事項等にもしっかり応えてまいります。
併せて、地元の皆さまをはじめ、関係する皆さまのご懸念やご関心に真摯に向き合い、当社の考えや対応について説明を続ける取り組みや、IAEAの国際的な安全基準に照らしたレビューを含めて、科学的根拠に基づく情報のわかりやすい形での国内外への発信をさらに進めてまいります。
さらに、新たな風評を起こさないとの決意で、風評を受け得る産業への対策にも引き続き取り組んでまいります。
当社は、原子力事故の当事者として、福島第一原子力発電所の廃炉・処理水対策等の安全・品質を確保し、一つひとつ着実に進めることで、事業運営の基盤である信頼の回復に努めるとともに、「復興と廃炉の両立」に向けた責任を果たしてまいります。
以 上