4号機原子炉建屋南西側サブドレンの一時的な水位低下について
2017年08月03日
2017年8月3日
東京電力ホールディングス株式会社
4号機原子炉建屋南西側に設置しているサブドレンピットNo.51(以下、「当該サブドレン」という)において、昨日(8月2日)午後6時31分頃、当該サブドレン水の水位が一時的に低下する事象が発生しました。
昨日の発生状況については、以下の通りです。
午後6時31分 当該サブドレン水位(2箇所)の低下確認
・当該サブドレン水位①:T.P.1982mm → T.P.-222mm
・当該サブドレン水位②:T.P.1959mm → T.P.-243mm
・4号機原子炉建屋滞留水水位:T.P.769mm
・4号機廃棄物処理建屋滞留水水位:T.P.881mm
午後6時50分 当該サブドレンポンプ停止状態確認
午後6時54分 当該サブドレン水位が建屋滞留水より高い位置に復帰したことを確認
・当該サブドレン水位①:T.P.2982mm(本日午後0時現在の値)
・当該サブドレン水位②:T.P.2954mm(本日午後0時現在の値)
午後6時59分 4号機原子炉建屋および廃棄物処理建屋近傍のサブドレンを手動停止
昨日時点においては、当該サブドレン水位の指示低下が急激であること、当該サブドレン以外の周辺サブドレン水位に変化がないことから、当該サブドレン水位計の計器故障と判断しました。
本日(8月3日)、当該サブドレン水位計の健全性を確認するため、現場にて実水位測定を行ったところ、当該サブドレンの実水位と水位計の指示値が同等であることを確認しました。また、当該サブドレン水位が低下した時間帯における周辺での作業状況を確認したところ、当該サブドレンに隣接しているサブドレンNo.215において、同時間帯にサブドレン増強復旧工事のケーシング削孔作業を行っていたことが分かりました。本日の確認結果から、該サブドレン水位計の故障の可能性は低いことが判明したため、掘削作業との因果関係は不明なものの、実際に当該サブドレン水の水位が低下した可能性が高いと判断しました。
なお、特定原子力施設の保安第1編第26条「建屋に貯留する滞留水」において、各建屋の滞留水水位が「各建屋近傍のサブドレン水の水位を超えないこと」を運転上の制限として定めています。今回の事象においては、当該サブドレン水の水位が一時的に低下したことにより、4号機原子炉建屋おび廃棄物処理建屋の滞留水が、当該サブドレン水の水位を超えていた時間帯があり、運転上の制限を満足しているとはいえない状態でした。ただし、当該サブドレン水の水位は一時的に低下したものの、23分で4号機廃棄物処理建屋滞留水よりい位置に復帰しており、その後は運転上の制限を満足した状態を継続しています。
今回の事象のように、過去に運転上の制限を満足していなかったことを確認した場合において、確認した時点で運転上の制限を満足している状態、または適用されない状態であれば、要求される措置※を実施する必要がないため、運転上の制限を満足していないと判断する必要はないこととなっております。
※運転上の制限を満足していないと判断した場合に要求される措置としては、速やかに運転上の制限を満足できる状態に復旧するとともに、建屋近傍にあるサブドレン水の放射能濃度を測定することとなっています。
また、当該サブドレン水の放射能濃度を測定した結果、以下の通りであったことから、4号機原子炉建屋および廃棄物処理建屋滞留水が、当該サブドレンに流出した可能性はないと判断しております。
<当該サブドレン水の測定結果>
・Cs-134: 検出限界値未満(検出限界値:4.7Bq/L)
・Cs-137: 検出限界値未満(検出限界値:4.8Bq/L)
なお、念のため、4号機原子炉建屋および廃棄物処理建屋近傍にある他のサブドレン水の放射能濃度も測定していますので、測定結果については分かり次第お知らせします。
以 上