福島第一原子力発電所1~3号機共用使用済燃料プール(SFP)二次冷却系循環ポンプ吸込圧力低について
2016年12月05日
2016年12月5日
東京電力ホールディングス株式会社
福島第一原子力発電所1号機~3号機使用済燃料プール(以下「SFP」という)代替冷却系の二次冷却系の共用化工事を実施し、2号機、3号機は運用を開始しており現在1号機の試運転中です。
12月4日、午後10時39分頃、1号機~3号機共用のSFP二次冷却系循環ポンプ(A)の吸込圧力低の警報が発生しました。
対応手順に従い、ポンプ(A)から予備機であるポンプ(B)に切替えを実施しましたが、ポンプ(A)同様、吸込圧力低の警報が発生したため、ポンプ(B)についても停止操作を実施しました。
現場状況を確認したところ、1号機使用済燃料プール代替冷却系(以下「SFP代替冷却系」という)の一次冷却系ポンプ(A)の軸受け冷却水(共用の二次冷却系により供給)配管のベント弁が「開」状態であることを確認しました。
これにより、共用の二次冷却系の圧力が低下し、SFP二次冷却系循環ポンプの吸い込み圧力が低下したものと推定しました。その後開いていた軸受け冷却水配管のベント弁を「閉」にしました。
当該ベント弁については、現在実施中の1号機SFP代替冷却系二次系共用化工事に伴う試運転のため、12月4日に当該ベント弁の操作を実施したことを確認しています。
引き続き、現場状況を確認し準備が整い次第、共用の二次冷却系の運転を再開する予定です。
なお、2号機、3号機のSFP一次冷却系ポンプについては、運転を継続しております。
プラント主要パラメータおよびモニタリングポスト指示値等に有意な変動は確認されておりません。
【参考】
各号機の状況は、以下の通り。
各号機の状況(12月5日 午前3時現在)
<2号機SFP>
・SFP水温度:20.2℃
・温度上昇率:0.123℃/h
・運転上の制限値(65℃)到達予想時間 約308時間(約12日)
<3号機SFP>
・SFP水温度:18.6℃
・温度上昇率:0.092℃/h
・運転上の制限値(65℃)到達予想時間 約425時間(約17日)
以 上