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~牛肉編~

第7話目利きのプロが太鼓判!「福島牛」のおいしさに迫る

【掲載年月日:2020年1月24日】

世界的にも評価の高い黒毛和牛。産地によってさまざまなブランドがあり、「福島牛」は確かな地位を築いています。そこで、福島牛を40年以上に渡って販売している「千駄木腰塚」を運営する「(株)コシヅカハム」社長の羽生正太郎さんにインタビュー。肉質や食味の良さなど、"目利きのプロ"が太鼓判を押す「福島牛」の魅力を探っていきます!

お話を伺ったのは…

創業昭和24年(1949年)の老舗食肉専門店「千駄木腰塚」を運営する「(株)コシヅカハム」社長・羽生正太郎さん。「千駄木腰塚」は、東京・千駄木にある商店街の小売店からスタートし、仲卸業へも進出。東京・芝浦にある東京食肉市場の仲卸業者として、確かな目利きのもと、良質の牛肉を仕入れています。また、食肉加工品も自社製造して販売。今年9月には初の飲食部門として「Bistro1048」をオープンしました。

仕入れる枝肉は約3分の1が福島牛

昭和41年(1966年)に開設された食肉市場には全国の産地から黒毛和牛が集まり、枝肉に加工され、セリが行われています。「千駄木腰塚」は市場が開設された当初から仲卸業者として市場内に店舗を構え、枝肉を仕入れてきました。目利きのプロとして枝肉の質を見極めてセリ落とすのは、「コシヅカハム」現会長の腰塚源一さん。腰塚さんは「福島牛」というブランドが確立する前から福島で育った牛に着眼。「福島牛を育てる会」の会長も務めており、福島県や生産者とともに、より良い牛を育てるべく活動してきました。今では「千駄木腰塚」で仕入れている枝肉の約3分の1は福島牛です。

「福島牛は月あたり150頭から200頭仕入れています。たぶん、東京の市場で一番多く福島牛を仕入れているんじゃないかな。福島牛にこだわるというより、いい肉を選んで買っていくと、自然と福島牛になっていく、という感じですね。語弊がある言い方かもしれませんが、福島牛はハズレがない。安心して仕入れることができる牛肉です」と羽生さんは語ります。

赤身と脂身のうま味バランスが絶妙

福島牛の特徴を聞くと、開口一番「他産地に比べて牛が大きい!」と羽生さん。ただ、大きいだけではありません。牛の大きさに伴って、ヒレやサーロインなど上質な部位がしっかりとついています。

「牛が大きいということは、それだけ生産者が愛情を込めて、大事に育てている証です。育てる期間が長くなれば、途中で病気になったりとリスクも伴いますから。時間をかけて育てているので、部位ごとに肉質が充実している。『モモ抜け』といって、モモの部分にまでサシが入るのも福島牛の特徴ですね。焼肉店では、さまざまな部位を扱うので、とくに福島牛の人気が高まっています。」

そして、福島牛は赤身と脂身、それぞれのうま味のバランスがいいそう。赤身に含まれるグルタミン酸やイノシン酸、脂身のオレイン酸と、異なるうま味成分のバランスが食味に大きく影響します。

「和牛全般に言えることですが、質の良い脂身は脂の融点が低くて香りがいい。口のなかで脂がとけて、やわらかく、滑らかになる。福島牛は、赤身ととろけるような脂身の絶妙なバランスがおいしさにつながっているんですよ。」

「福島牛フェア」を毎年開催 震災後も確かな品質で福島牛をPR

40年以上に渡って福島牛を扱ってきた「千駄木腰塚」では、福島牛のPRにも積極的に取り組み、「千駄木本店」と神奈川県横浜市にある支店「横濱精肉店」で10年以上前から「福島牛フェア」を毎年開催。

当日は生産者や県の担当者なども店頭に立ち、接客しながら産地の声をお客さまに届けています。

「生産者の方は、毎回5~6人は来てくれますね。牛をどんな環境で、どう育てているのか、生産者それぞれのこだわりを語ったり、おすすめの料理を伝えたり。牛肉を買うだけでなく、お客さまには産地のことも知ってもらいたいですから。」

生産者と交流しながら、福島牛の産地を盛り上げることに力を注いできた「千駄木腰塚」だからこそのイベント。それだけに震災後、生産者にどう声をかけたらいいか、羽生さんは戸惑ったそうです。

「震災直後でも明るく接してくれたので、よけいに辛かった。現場がどれだけ大変か、よくわかっていたからね。だから、産地として再生していくためにも、弊社では震災前と変わらない卸値で福島牛を仕入れて、生産者にバックしていくよう努めています。」

小売業のほうも震災前と変わらず顧客の支持を得ています。「腰塚さんの福島牛なら安心」という信頼関係の賜物。羽生さんも「福島牛をはじめ、ウチで扱っている牛肉には絶対の自信があります!」と力を込めます。

福島牛をはじめ、牛肉の楽しみ方を伝えたい

今年9月には、東京・吉祥寺に「千駄木腰塚」初の飲食店「Bistro1048」がオープンしました。ちなみに、店名の「1048」は腰塚の仲卸番号。良質の肉を見極め、提供してきた誇りを込めています。

店には、福島牛をはじめ、各地の銘柄牛を使ったステーキやハンバーグのほか、自社製のコンビーフなど牛肉のおいしさを満喫できるメニューがズラリ。

店内にはステージも設置されており、ライブ演奏を聞きながら食事が楽しめます。

「単に食事をするだけの店にはしたくないんです。体験・参加型のライブやワークショップを開きながら、牛肉の楽しみ方も伝えていきたい。例えば、福島牛の生産者も呼んで、一緒に料理をつくってみたり、男性限定のオトコ料理会でお父さんたちに自慢の逸品をつくれるようになってもらったり。吉祥寺にはクリエイティブな人たちがたくさん集うので、いろいろとアイデアを出しながら計画中です。」

さらに、来年の夏ごろには福島をテーマにしたイベントもやってみたいと羽生さん。福島牛だけでなく、野菜や果物など福島産の農産物とコラボしていくことも考えています。

「福島は牛肉も野菜も果物も本当においしい。イベントをきっかけに、もっと福島のことを知ってもらって、福島に足を運んでもらいたいですね。」

2020年2月22日には千駄木本店で、3月20~22日には横濱精肉店で「福島牛フェア」が開催されます。買い物を楽しみながら、生産者の方々と語り合ってみませんか?

千駄木本店

昭和24年(1949年)創業の老舗食肉専門店。「いつでも良い品を食卓へ」をコンセプトに、熟練の目利きにより毎日市場で買い付ける高品質な国産牛肉が並ぶ。

住所/東京都文京区千駄木3-43-11
電話/03-3823-0202
営業/10:00~19:00
定休/水 ※年始・夏季休暇あり

横濱精肉店

千駄木腰塚の本店以外で唯一、精肉を取り扱う店舗。豊富な品揃えと商品知識、横濱店ならではのお弁当とお惣菜も自慢。福島牛のフェア等、イベントを定期的に開催している。

住所/神奈川県横浜市西区南幸1-5-1
   相鉄ジョイナスB1階
   FOOD&TIME ISETAN
   YOKOHAMA内
電話/045-620-5929
営業/10:00~22:00
定休/FOOD&TIME ISETAN
   YOKOHAMAの休館日に準ずる

吉祥寺 Bistro1048(びすとろ いちまるよんはち)

2019年9月にオープンした、千駄木腰塚初の飲食物販店。厳選国産牛肉をショーアップブロイラーで焼き上げた、絶品肉料理が揃う。「楽しい食卓づくり」をコンセプトに、店内でライブパフォーマンスなども開催。

住所/東京都武蔵野市吉祥寺南町1-7-7
   HULIC &New KICHIJOJI B1階
電話/0422-26-8629
営業/11:00~23:00(L.O. 22:00)
定休/年末年始
URL/https://www.koshizuka.co.jp

次回(第8話)はいよいよ、"牛肉の傑作"といわれる「福島牛」の産地へ!最高級の牛を育む、産地・福島では一体どのように牛が育てられているのか、また、産地ならではの"おいしい"味わい方とは――。知れば「福島牛」が食べたくなること間違いなしの知っトク情報をお楽しみに!

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