柏崎刈羽原子力発電所に関する原子炉施設保安規定の変更認可について
平成23年5月6日
東京電力株式会社
当社は、本年3月11日の東北地方太平洋沖地震に伴う津波によって福島第一原子
力発電所で発生した事故を踏まえ、3月30日に「実用発電用原子炉の設置、運転等
に関する規則」が改正され、経済産業大臣から省令改正に従い原子炉施設保安規定
の変更認可を申請する指示*1を受けたことから、4月8日に経済産業省へ、柏崎
刈羽原子力発電所の原子炉施設保安規定*2の変更認可申請を行いました。
変更認可申請の内容は、津波によって交流電源を供給する全ての設備、海水を使
用して原子炉施設を冷却する全ての設備および使用済燃料プールを冷却する全ての
設備の機能が喪失した場合(以下「電源機能等喪失時」という)において、原子炉
施設の保全のための活動を行う体制を整備することの省令要求に基づき、主に以下
の内容を明記しております。
・電源機能等喪失時における原子炉施設の保全のための活動を行うために必要
な要員を配置すること。
・電源機能等喪失時における原子炉施設の保全のための活動を行う要員に対す
る訓練を実施すること。
・電源機能等喪失時における原子炉施設の保全のための活動を行うために必要
な電源車、消防自動車、消火ホースおよびその他資機材配備すること。
(平成23年4月8日お知らせ済み)
当社は、このたびの柏崎刈羽原子力発電所の原子炉施設保安規定の変更認可申請
について、本日、経済産業大臣より変更認可を受けましたので、お知らせいたしま
す。
当社は、引き続き、福島第一原子力発電所の事故の収束に向けて、政府・関係各
省庁、自治体のご支援とご協力を仰ぎながら、緊密に連携をはかりつつ、事態の一
日も早い収束に向けて、全力を挙げて取り組んでまいります。
また、今後、事故の原因の分析や評価を行う過程で、柏崎刈羽原子力発電所の津
波対策へ反映すべき事項が確認された場合には、速やかに必要な対策を講じてまい
ります。
以 上
添付資料:柏崎刈羽原子力発電所 原子炉施設保安規定変更比較表(PDF 8.58KB)
*1 経済産業大臣からの指示の具体的要求事項は以下のとおり
津波により3つの機能(交流電源を供給する全ての設備の機能、海水を使用
して原子炉施設を冷却する全ての設備の機能及び使用済燃料貯蔵槽を冷却する
全ての設備の機能)を喪失したとしても、炉心損傷及び使用済燃料の損傷を防
止し、放射性物質の放出を抑制しつつ原子炉施設の冷却機能の回復を図るため
に、緊急安全対策を講じるとともに、今般の実用発電用原子炉の設置、運転等
に関する規則等の改正に従い保安規定を整備し、保安規定の変更の認可を申請
すること。
*2 原子炉施設保安規定
核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律第37条第1項の規定
に基づき、事業者が作成し、国へ申請及び認可をもらうもので、発電所の運転
管理・燃料管理・放射線管理等の保安活動全般について運用を規定するもの。
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