当社は、これまでも発電所の建設、運転にあたっては環境保全対策に万全を期して進めてきました。
東通原子力発電所1・2号機の新設に際しても、環境保全のための必要な対策を講じることとしています。

陸生動物

 発電所の設置にあたっては、重要な動植物の生息・生育地となっている湿原への影響を可能な限り低減するため、土地造成面積を必要最小限としました。
 また、残存する湿原においては、「ビオトープコリドー」等の整備により、ビオトープネットワークの充実を図り、陸生生物への影響の低減を図ります。

冷却水の取放水

 タービンを回した後の蒸気を冷却して水に戻すために使う海水(冷却水)の取放水にあたっては、発電所周辺海域の地形、海象などの状況をふまえ、海生生物などへの影響の低減を図ります。
 冷却水は、防波堤内側に設ける取水口から低流速で取水します。また、南防波堤の先端に設ける放水口から水中放水します。
 冷却水は、1・2号機それぞれ毎秒92立方メートルで、取水と放水の温度差は7℃以下とします。

水質汚濁

 海域工事にあたっては、必要に応じて施工場所の周囲に汚濁拡散防止膜を設置するなどの対策を講じます。
 敷地造成などの工事中の排水については、仮設沈殿池を設置し、水の濁りを管理します。
 また、運転開始後の一般排水については、廃水処理装置により適切に処理した後、排出します。

資機材の運搬

 陸上輸送にあたっては、関係機関と十分調整を図るともに、計画的な輸送により車両が集中しないように配慮します。また、交通規制の遵守、安全運転の励行などの指導・監督をおこない、交通安全に努めます。
 海上輸送に当たっては、関係機関と十分な調整を図るとともに、輸送船の計画的な運航により、船舶の航行および漁船の操業などに支障がないよう配慮します。

自然景観

 発電所の設置にあたっては、発電所建屋色彩への配慮や敷地内の緑化などの措置により、周辺の自然景観との調和を図ります。

騒音・振動

 建設工事中の騒音・振動については、低騒音・低振動型の建設機械の採用、工程調整などによる搬出入車両台数の平準化などの対策により、周辺環境への影響の低減を図ります。

環境監視等

 工事中及び運転開始後において、ビオトープネットワークなどの事後調査及び騒音・振動、水質、温排水、陸生動物、海生生物などの環境監視を行うとともに、これらの結果については定期的に公表しています。