株主・投資家のみなさまへ

 株主・投資家のみなさまには、当社グループの経営に対し多大なるご支援、ご協力を賜り、誠にありがとうございます。
 2026年3月、福島第一原子力発電所の事故から15年が経過いたしました。福島への責任の貫徹は今も変わらず当社グループの原点であり、今後とも賠償・復興・廃炉を全力ですすめてまいります。当社グループにおきましては、福島第一原子力発電所2号機にて燃料デブリの試験的取り出しに成功し、これにより廃炉工程は本格的な取り出しに向けた前人未踏のフェーズへ移行しました。また、燃料デブリ取り出し工法評価小委員会の提言を受けた大規模取り出しの設計検討をすすめ、その取り出し準備作業に要する費用等として、2025年度に9,138億円の災害特別損失を計上いたしました。加えて、GX・DXの進展等を背景とした電力需要の増加が見込まれ、当社グループに求められる役割も高度化しております。さらには、安定供給に必要な投資・費用が増加するなか、物価高騰等が重なり、厳しい財務状況が続いております。
 こうした課題認識のもと、当社グループはこれまでの取り組み状況を真摯に振り返るとともに、それを今後に活かして福島事業と経済事業の不断の改革をすすめていくため、2026年1月に原子力損害賠償・廃炉等支援機構と共同で第五次総合特別事業計画を策定いたしました。同計画のもと、廃炉事業の抜本的改革と経済事業の成長戦略を一体的に推進するとともに、従来以上に踏み込んだ経営合理化によるコスト削減等に取り組み、2028年度以降のフリーキャッシュフローの黒字化をめざしてまいります。加えて、中長期的な廃炉の推進と企業価値向上の両立に向け、資金・技術等の補完につながるアライアンスを追求し、収益基盤と事業領域の拡大をはかってまいります。
 また、柏崎刈羽原子力発電所につきましては、2025年12月に新潟県より6・7号機の再稼働へのご了解をいただき、2026年1月には6号機の原子炉を起動し、同年4月には営業運転を開始いたしました。電力供給のレジリエンス強化やカーボンニュートラルの実現、さらには足元の中東情勢を背景としたエネルギー安全保障等の観点からも、原子力発電の重要性は一層高まっております。今後とも安全を最優先に安定的な発電所の運営を行っていくとともに、地域や社会のみなさまからの信頼の醸成に向けた取り組みを継続してまいります。
 なお、配当に関して株主のみなさまのご期待にお応えできない状況が続いておりますが、第五次総合特別事業計画のもと、コスト削減・収益拡大に向けた取り組みを着実にすすめ、抜本的な経営改革の実現につなげてまいります。今後とも当社グループの経営に対し何卒ご理解、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

2026年5月
東京電力ホールディングス株式会社

代表執行役社長の小早川智明の署名画像

代表執行役社長の小早川智明のプロフィール写真

このページに関するお問合わせはこちらまで