お客さまのためによりシンプルにわかりやすく…
ライフスタイルに合わせた新しい電気料金プランが誕生

2016/04/01

普段から節電や省エネに意識の高い人がいる一方、自分がどれだけの電気を使って、毎月いくら電気料金を払っているのか把握していない人も多いだろう。「毎月の電気料金が高いのでもっと安く見直したい」「夜間電力のお得なプランで契約したい」など、この電力自由化を機に、節電や節約に努めたいと思っている人も多いはず。そのヒントを探るべく、今回、新しい料金プラン策定に携わったおふたりに話を聞いた。

写真左:
東京電力エナジーパートナー
暮らし&ビジネスサービス事業本部
料金企画グループ
野原裕憲
2008年入社、多摩支店生活営業グループに配属され、一般のご家庭へのオール電化提案営業などの業務を担当。2011年に電力契約部料金グループ(現:暮らし&ビジネスサービス事業本部 料金企画グループ)に異動。電気料金のレートを設計する業務などを担当し、現在に至る。

写真右:
東京電力エナジーパートナー
暮らし&ビジネスサービス事業本部
戦略・マーケティンググループ
河田志穂
2010年入社、群馬支店太田支社生活営業グループに配属され、ハウスメーカーや工務店に対するオール電化提案営業などの業務を担当。2013年に営業部スマートライフ推進グループ(現:暮らし&ビジネスサービス事業本部戦略・マーケティンググループ)に異動。家庭分野の戦略立案や新サービスの企画を担当し、現在に至る。

ご家族のストーリーを思い描き、料金プランを立てる。料金プランづくりは試行錯誤の繰り返し

家族構成やライフスタイル、電気の使用状況はご家庭によって千差万別。どういった料金プランがあるのか。またその策定意図は。

河田「これまで頂戴したお客さまからの貴重な声を活かすことを第一に考えるとともに、家族人数や住居形態、ライフスタイルなど属性を分析し、計画を立てていきます。"家の大きさや間取りは?""ご家族の人数やペットは?"など代表的なお客さま像をイメージしながら、電気のご使用量や使い方のストーリーを考えます。その後、ストーリーをもとに実際に電気料金のレートなどを設計してもらうため、野原さんたちのグループにバトンタッチする、という感じです」

野原「どういった料金の構成や単価水準に設定すればターゲットとするお客さまへメリットをお届けする料金プランになるかを検討し、当社にある、お客さまの電気のご使用量などのデータを用いて、実際にどれくらいの世帯のお客さまにご加入いただけるかや、1世帯あたりどれくらいお得になるのかを繰り返しシミュレーションします」

~電気使用量の多いお客さま向け~プレミアムプラン

このプランにおすすめの方は…

  • 二世帯などの大家族やペットを飼っている、ご高齢の方と同居しているなど電気使用量が多い世帯
  • 現在の従量電灯で毎月の電気料金が17,000円程度~(600kWh程度~)の方

野原「"電気をたくさん使っている分、もう少し割安にならないか"というお客さまのご要望も多く、このプランを作りました。
月々の電気使用量400kWhまでは定額制、400kWhを超えるとご使用量に応じて料金が発生します。
従来の料金では、使用量に応じて単価が上がるため、コンスタントに多くの電気をお使いのお客さまのご負担軽減になるよう、このプランを設計しました。
定額制と従量制の境界を何kWhにするかは、議論を繰り返しました。数値を変えて何回もシミュレーションを繰り返しましたね」

河田「またプレミアムプランの付帯サービスとして、『電気の駆けつけサービス』をご用意しております。通常、有料でご対応させていただいている、お客さまの電気設備に関するトラブル時の点検、調査、応急措置の出張サービスが無料なので、もしものトラブル時も安心です」

~幅広いお客さま向け~スタンダードプラン[S・L・X]

このプランにおすすめの方は…

  • 単身からファミリー世帯まで幅広い方々
  • 時間帯を気にせず電気を使用するご家族
  • 現在の従量電灯で毎月の電気料金が8,000~17,000円程度(300kWh~599kWh)の世帯

野原「ポイントサービスなど新しいサービスを利用したいが、"どのプランがいいかわからないので、いままでのような料金で"というお客さまなら、まずはこちらのプランがおすすめです。さらにポイントサービスなどの付加価値もあります。従来の従量電灯B・Cと同じように、電気をご使用いただいた分に応じて料金が発生します。
既存の従量電灯B・Cと異なる点は、電力使用量の単価を300kWhまでと、それ以上の二段階制にしたこと。スタンダードプランには、S・L・Xの3種類がありますが、現在60アンペアまでの従量電灯Bでご契約の場合はS、6キロボルトアンペア以上の従量電灯Cでご契約の場合は、Lをお選びいただけます。Xはスマート契約になります。スマート契約とは、アンペアブレーカなどでの契約ではなく、実際の電気のご使用状況に応じて、各月の契約電力が決まります」

河田「スマート契約の場合、使い方によっては、ご契約電力が大きくなってしまう場合もありますが、消費電力の多い電化製品を同時に継続的に使用しないなど、電気を上手にお使いいただくことで、基本料金を下げることができます」

~商店、事務所などの事業者さま向け~動力プラン

このプランにおすすめの方は…

  • 商店、飲食店、事務所など大型の空調設備やホームエレベーターなど動力をご使用になるお客さま

野原「200Vの電圧で動力をお使いのお客さま向けの料金プランです。基本的な考え方はスタンダードプランと同様で、従来からご用意している低圧電力と同じように電気をお使いいただきつつ、自由化ならではの新しいサービスをご利用いただけます」

~夜間帯に電気の使用量が多いお客さま向け~夜トクプラン[8・12]

このプランにおすすめの方は…

  • 日中は不在がちのお客さま
  • 電気炊飯器や食洗機などをタイマー予約で夜間にまとめて使用するなど夜の電力使用量が多いお客さま

野原「割安な料金設定をしている夜間の時間帯区分が午後11時から翌午前7時までの8時間の"夜トク8"と、午後9時から翌午前9時までの12時間に設定した"夜トク12"があります。こういったプランには従来から、何種類かご用意がありましたが、今回の自由化に合わせ、ご採用いただくことが多いこの2プランに絞りました」

~オール電化住宅にお住まいのお客さま向け~スマートライフプラン

このプランにおすすめの方は…

  • オール電化住宅をお考えのお客さま
  • エコキュートなど総容量1kVA以上の夜間蓄熱式機器を使い、キッチンや空調も電気の世帯
    ※既に「電化上手」にご加入の方は今のプランがお得になる場合がありますので、必ず試算してご確認ください。

野原「これまでオール電化住宅向けにご用意していた"電化上手"を、夏のピーク時間の高い単価をなくすなどリニューアルしました。オール電化というと、夜にエコキュートとでお湯を沸かすというイメージが強いですが、日中も、ストレスなくさまざまな機器をお使いいただけます」

河田「スマートライフプランには『住宅設備故障修理サービス』が付いています。エコキュートやIHクッキングヒーターが故障した際には、修理サービスを受けることもができるので安心ですね」

新料金プラン選びに迷ったら…まずは"くらしTEPCO"で電気料金を試算!

自分に合った料金プラン探しや、料金プランへの切り替えはどうすればいいのか。

河田「従来の電気料金プランをご希望のお客さまは、何もお手続きしなくても、そのままご継続いただけます。料金プランでお悩みの方は、ぜひ、当社のWebサービス"くらしTEPCO"の料金プラン試算をご活用ください。
今後も、自由化ならではの付加価値の高いサービスの拡充を図っていきます。
料金プランの効果や課題など、私たちも手探りの部分がありますので、お客さまから多くのご意見やご要望をいただきたいですね」

お客さまのニーズに応えているか、採算的にも問題はないか、など何度もシミュレーションを重ねては、ミーティングを繰り返す。シミュレーションのデータ集計には1週間程度かかるので、それを複数回繰り返すと、ひとつのプラン策定に数カ月を擁することも。

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