「山で行われる作業が無事進みますように」との願いを込めて、毎年、大清水で執り行われている「十二山神祭(じゅうにさんじんさい)」が、今年もお天気に恵まれる中、無事に行われました。
十二山神は十二様とも呼ばれ、各地の山岳地域の祠で祀られていて、御神札・しめ縄・玉串・米・塩・酒などがお供えされています。
東北、上信越の日本海側は十二山ノ神の信仰がたいへん盛んな地域で、戸倉~鳩待峠の間にもいたる所に十二山ノ神が祀られています。
尾瀬の山は、四季折々に実りをもたらすとともに、時として私たちの命を脅かすことさえあります。「人の入ることを容易に許さない深山幽谷のその奥に、神か、はたまた魔物がひそんでいる。」そのような畏怖こそが信仰の出発点になっているのでしょう。山で生活する人々と十二様とは、切っても切れない関係なのです。
みなさんも尾瀬を訪れた際は、十二様に安全登山のお詣りと無事のお礼を伝えてみてはいかがでしょう。
ちなみに、祠の数え方は、建物を数えるのと同じ「宇(う)」です。
1宇目:笠科川ダム付近
2宇目:西栗沢
3宇目:津奈木
4宇目:鳩待峠