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東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について

東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について
【午後3時現在】

平成25年7月24日
東京電力株式会社

 平成23年3月11日に発生いたしました三陸沖を震源とする東北地方太平洋沖地震により、当社の原子力発電所をはじめとした設備等が大きな被害を受けるなかで、立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに大変なご心配とご迷惑をおかけしておりますことに対し、心よりお詫び申しあげます。
 福島第一原子力発電所の事故に関し、同年4月17日、事故の収束に向けた道筋を取りまとめ、7月19日に、ステップ1の目標「放射線量が着実に減少傾向となっていること」を達成いたしました。その後、12月16日に、ステップ2の目標「放射性物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられていること」の達成を確認いたしました。
 また、同年12月21日に、福島第一原子力発電所1~4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップを取りまとめました。
 プラントの安定状態の維持に取り組むとともに、1~4号機の廃止措置に向けて必要な措置を中長期にわたって進めていくことにより、避難されている方々のご帰宅の実現および国民の皆さまが安心して生活いただけるよう、引き続き全力で取り組んでまいります。

 当社福島第一原子力発電所への主な影響について、以下の通りお知らせいたします。

下線部が新規事項

【福島第一原子力発電所】
1~4号機 廃止(平成24年4月19日)
5、6号機 地震発生前より定期検査中

※7月18日午前8時20分頃、瓦礫撤去作業前のカメラによる現場確認において、3号機原子炉建屋5階中央部近傍(機器貯蔵プール側)より、湯気らしきものが漂っていることを協力企業作業員が確認。なお、主要プラント関連パラメータ(原子炉格納容器・圧力容器の温度および圧力、キセノン濃度)、モニタリングポストおよび連続ダストモニタの値に有意な変動はなし。その後、同日午前9時20分に未臨界維持を確認。また、3号機原子炉建屋使用済燃料プール養生上部の雰囲気線量の測定結果については、日々作業前に実施している線量測定値と比較して大きな変動はない。
同日実施した3号機原子炉建屋上部原子炉上北側(2回実施)と原子炉上北東側のダストサンプリング結果は、いずれの値も過去半年間の変動範囲内に収まっている。
この測定結果およびこれまでのプラント状況の確認結果により、湯気の発生原因は雨水がウェルカバーのすき間から入って、格納容器ヘッド部にて加温されたことによるものと推定。
7月19日午前7時55分、湯気らしきものが漂っていた当該部をカメラで確認したところ、湯気らしきものは確認されなかった。
また、同日、当該部付近の温度測定を実施した結果、20.8℃~22.3℃(午後1時44分~午後2時54分)の範囲だった。なお、外気温度は21.4℃(午後1時40分現在)および20.1℃(午後3時現在)だった。
7月20日、3号機原子炉建屋上部原子炉上北側において、3回目、4回目のダストサンプリングを実施するとともに、あわせて、原子炉上北東側(定例で実施しているサンプリング箇所)のダストサンプリングを実施し、いずれの値も前回(7月18日)の測定結果と比較して同等かそれ以下の値であり、過去半年間の変動範囲内に収まっていることを確認。また、同日午後0時39分~午後2時40分にかけて当該部付近の赤外線サーモグラフィ測定を実施し、湯気らしきものが出ていた付近の温度が約18℃~25℃であり、同日の気温とほぼ同程度であることを確認(参考:7月20日午後2時時点 気温:21.4℃ 湿度:76%)。
7月23日、午前9時5分頃、カメラにて、再度当該部に湯気を確認。同日午前9時30分時点のプラント状況、モニタリングポストの指示値等に異常は確認されてない。その後、湯気は断続的に見えていたが、午後1時30分から午後2時30分において確認されなかったことから、湯気が確認されなくなったものと判断。
同日7月23日、湯気の確認された当該部付近(シールドプラグ全体)の25箇所の放射線線量率測定を実施した結果、最大値が2170mSv/h、最小値137mSv/hであり、湯気が確認された箇所の放射線線量率は562mSv/hであることを確認。

7月24日午前4時15分頃、3号機原子炉建屋5階中央部近傍(機器貯蔵プール側)より、再度、湯気が発生していることをカメラにて確認。なお、同日午前5時までに確認したプラント状況、モニタリングポストの指示値に異常は確認されていない(原子炉注水、使用済燃料プール冷却は安定的に継続。モニタリングポストや圧力容器温度、格納容器温度、ドライウェル圧力、希ガスモニタの値。また、午前4時20分時点の気象データは、気温18.3℃、湿度91.2%)。同日午前4時40分から午前6時4分に当該部付近の赤外線サーモグラフィ測定を実施し、湯気が出ていた部位の温度は約30℃~34℃で、シールドプラグの繋ぎ目付近の最大値は約25℃であることを確認。結果としては、前回測定値18℃~25℃(7月20日測定)より高い値であるが、これは、当該部の測定高さを前回より近づけて測定したことによる測定精度の違いによるもの。7月24日午後0時30分から午後1時30分にかけて、当該の3号機オペフロ上部にて、7月23日にシールドプラグ周辺の25箇所で実施した雰囲気線量測定の追加として、再度、雰囲気線量測定を行っており、結果については最も低い箇所で633mSv/h、最も高い箇所で1860mSv/hであることを確認。

※7月1日、地下貯水槽の汚染水は全て移送を終了しているが、拡散防止対策およびサンプリングは継続実施中。

<拡散防止対策>
6月19日より、地下貯水槽No.1検知孔水(北東側)の全ベータ放射能濃度の低下が緩やかであることから、地下貯水槽No.1にろ過水または淡水化装置(RO)処理水(全ベータ放射能濃度:約1×101Bq/cm3)を移送し希釈する処置を開始(地下貯水槽No.1内残水の全ベータ放射能濃度:6.6×104Bq/cm3)。
最新の希釈作業実績:7月23日、約70m3仮設タンクへ移送。

6月27日より、地下貯水槽No.2検知孔水(北東側)の全ベータ放射能濃度の低下が緩やかであることから、地下貯水槽No.2にろ過水または淡水化装置(RO)処理水(全ベータ放射能濃度:約1×101Bq/cm3)を移送し希釈する処置を実施。
最新の希釈作業実績:7月23日、約60m3のろ過水を注水。

7月23日、地下貯水槽No.1~3の漏えい検知孔内に漏えいした水を仮設地上タンクへ、地下貯水槽No.1,2のドレン孔内に漏えいした水を当該地下貯水槽内へ移送する処置を実施。

<サンプリング実績>
7月23日、地下貯水槽 No.1~7のドレン孔水(14 箇所)、地下貯水槽 No.1~4,6の漏えい検知孔水(10 箇所のうち2箇所は試料採取不可)、地下貯水槽観測孔(22 箇所)、地下水バイパス調査孔a~c(3箇所のうち1箇所は試料採取不可)、地下水バイパス揚水井 No.1~4、海側観測孔(1)~(4)についてサンプリングを実施。分析結果については、前回(7月22日)実施したサンプリングの分析結果と比較して大きな変動は確認されていない。また、7月15日~7月16日 にかけて採取した、地下水バイパス〔調査孔a~c(3箇所のうち1箇所は試料採取不可)、揚水井 No.1~4および海側観測孔(1)~(8)の水についてトリチウムの分析を実施した結果、前回(海側観測孔(5)~(8):7月8日、その他:7月9日)の分析結果と比較して大きな変動は確認されていない。

7月23日午後9時3分、2号機にて建屋内の空気をフィルタを通して放射性物質を除去したうえで排気し、その際に排気設備出口側のダスト監視を行う設備(A系、B系)のダスト放射線モニタB系において、吸引ポンプの機器異常警報が発生。本警報に伴い同設備のダスト監視B系が停止。また、ダスト放射線モニタA系は故障修理中であったため、ダスト放射線モニタはA系、B系ともに測定出来ない状態。ただし、排気については継続してフィルタを通して実施しており、プラントデータ(原子炉圧力容器底部温度、格納容器内温度等)の異常やモニタリングポスト指示値の有意な変動は確認されていない。その後、ダスト放射線モニタB系の現場確認を行ったところ、ダスト測定用のろ紙を挟んで固定する気密装置(モータ駆動)の位置検出器にずれがあることを確認。このずれにより機器異常の警報が発生しダスト吸引ポンプが停止したものと推定。その後、位置検出器のずれを調整し、同日午後11時43分にダスト放射線モニタB系吸引ポンプを再起動し、午後11時53分よりダストの測定を再開。
7月24日午後0時頃、ダスト放射線モニタB系に機器異常(圧力異常)警報が発生し、吸引ポンプが再度停止。7月23日の同設備の停止時と同様に、ダスト放射線モニタA系は故障修理中のため、ダスト放射線モニタはA系、B系ともに測定できない状態。その後、現場確認を行ったところ、ろ紙送り装置のパッキン部がずれたことにより当該装置内の圧力異常が生じ、吸引ポンプが停止したものと推定。そのため、当該パッキン部のずれを修正した上で、同日午後2時16分にダスト放射線モニタB系吸引ポンプを再起動。その後、運転状態に異常は確認されていない。なお、ダスト放射線モニタの停止期間においても、当該原子炉建屋排気設備は運転を継続しており、原子炉建屋内の空気はフィルタを介して排気を継続。

※1~4号機タービン建屋東側に観測孔を設置し地下水を採取、分析しており、6月19日、1,2号機間の観測孔において、トリチウムおよびストロンチウムが高い値で検出されたことを公表し監視強化中。

7月18日、7月19日に採取した地下水観測孔No.1、No.1-2、No.1-3、No.1-4、No.2、No.3の水のトリチウムの測定を実施。7月22日に採取した地下水観測孔No.1、No.1-2(ろ過後のガンマ核種も実施)、No.1-3、No.1-4、No.2、また、港湾内海水(1~4号機取水口内北側海水、1・2号機取水口間海水(表層・下層)を除く)についてガンマ核種および全ベータの測定を実施。7月23日に採取した地下水観測孔No.3-1の海水についてガンマ核種および全ベータの測定を実施。地下水観測孔No.3-1のガンマ核種および全ベータの分析結果は、地下水観測孔No.3での分析結果と比較して同程度であることを確認。また、地下水観測孔No.1-3(地下水観測孔№1の西側)における分析結果については、全ベータが150,000Bq/Lと過去最大値(7月18日採取分:120,000Bq/L)よりも高い値を検出。その他の結果については、前回と比較して大きな変動は確認されていない。

7月24日、5号機南側護岸付近でオイルフェンスのシート養生のため、作業員がロープでシートを引いていたところ、ロープとシートの接続部でシートが破れ、ロープを引いていた作業員が背後の海中に転落。直ちにオイルフェンス固定用のスライダーを自力で登り護岸に上がり、その後、直ちに免震重要棟において身体サーベイをおこなったが、当該作業員に怪我および身体汚染、内部取り込みは確認されていない。今後、落下防止対策を検討。

※7月23日午前6時40分頃、6号機非常用ディーゼル発電機(B)本体の動弁注油タンク下のトレンチ内に油が漏えいしていることを、パトロール中の当社社員が発見。現場の確認を行ったところ、油漏れの範囲は約5m×約5m×約1mmであり、油補給弁が微開となっていたことから、直ちに油補給弁を閉とした。また、同日午前7時5分、富岡消防署に連絡。富岡消防署による現場確認の結果、危険物の漏えい事象であると判断された。その後、床面に漏えいした油の拭き取りを完了。なお、油の漏えいは1滴/3秒で継続しているが、ドレンパンにて油を受けている。同日7月23日、当該の動弁注油タンクの油を抜き取り適正なレベルに調整。7月24日、油の漏えいが停止していることを確認(漏えい量は約25リットル)。

※7月22日午前5時頃、淡水化装置3(逆浸透膜式)の高圧ポンプ付近で油が漏えいしていることを協力企業作業員が発見。当該ポンプを停止し、漏えいが停止していることを確認。漏えいした油は潤滑油で、漏えい量は約1.5リットル(約1.5m×1m×1mm)で、堰のあるコンクリート床面にとどまっている。また、同日午前5時45分に富岡消防署へ連絡。なお、漏えいした油については、同日午前11時30分頃、拭き取りを完了。その後、7月23日午前11時30分から午後2時45分にかけて、高圧ポンプの潤滑油交換を行った上で試運転を実施し異常がなかったことから当該装置の運用を開始。

※7月22日午前6時49分、4号機使用済燃料プール代替冷却系の計器点検作業を行うため、使用済燃料プールの冷却を停止。その後作業が終了したことから7月23日午後2時5分、使用済燃料プール代替冷却系を起動。起動後の運転状態に異常なし。なお、使用済燃料プール水温度は冷却停止時の29℃から37℃まで上昇したが、運転上の制限値65℃に対して余裕があり、使用済燃料プール水温管理上問題はない。

以 上

添付資料

参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)

※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績ファイル】ページをご覧ください。

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