トップページ > リリース・お知らせ一覧 > お知らせ > 2014年 > 一部海外メディアにおける福島第一原子力発電所に関する報道について
2014年1月10日
東京電力株式会社
一部海外メディアにおいて、「福島第一原子力発電所3号機で湯気が発生し、放射性物質が放出されて危機的な状況にある」、「12月31日に福島第一原子力発電所の地下において核爆発が2回発生した」との報道がされておりますが、そのような事実はなく、プラントの状況に変化はありません。
報道の根拠として、「3号機オペレーティングフロアにおける湯気の発生」や、「地下水観測孔における高濃度放射性物質の検出」などが指摘されておりますが、各事象に対する当社の考え方は以下の通りです。
・「福島第一3号機オペレーティングフロアにおける湯気らしきものの発生」について
2013年7月より、3号機のオペレーティングフロアにおいて断続的に湯気らしきものの発生が確認されておりますが、湯気らしきものの原因は、シールドプラグ(コンクリート製の蓋)の下部に滞留していた雨水などの湿分が、原子炉格納容器(PCV)上部からの放熱により温められるなどしてシールドプラグの隙間からオペレーティングフロア上に放出される際に、冷たい空気によって冷やされて湯気のように見えるものと推定しております。
なお、湯気らしきものの発生時においても、原子炉関連温度や原子炉の状況を示す計測値、敷地境界の放射線量を測定するモニタリングポストの値などに異常はなく、外部への影響は無いことを確認しております。
また、湯気らしきものが出ていた部分の放射線量についても、周辺と同程度である事を確認しております。
・「地下水観測孔における高濃度放射性物質の検出」について
昨年8月に発生した汚染水貯留タンクからの汚染水漏えいによる影響調査の一環として、地下水の汚染状況を調査するための観測孔を複数設置してモニタリングを行っておりますが、年末に、漏えいのあったタンク近傍の観測孔において、放射性物質の一種であるトリチウムの値が上昇(12/28採取分:34,000Bq/L→1/1採取分:450,000Bq/L)しております。
これは、過去にタンクから漏えいした汚染水が周辺土壌に染み込んでいることや、当該観測孔の近傍において汚染された地下水を汲み上げておりますが、年末に一時的に汲み上げ量を減少させたことによる影響と考えております(1/8採取分:17,000Bq/L)。
なお、今回高濃度のトリチウムが検出された観測孔においては、過去にも同程度のトリチウムが検出されており、2013年10月17日には過去最高となる790,000Bq/Lが検出されております。
・2013年12月31日に発生した地震について
一部報道において、「12月31日に地下核爆発によるマグニチュード5.1および3.6の揺れを観測した」との報道があります。
気象庁によると、2013年12月31日に、茨城県北部を震源とする地震を13回観測(最大はマグニチュード5.4)しておりますが、いずれも震源は福島第一原子力発電所ではありません。また、同日、福島第一原子力発電所において事故・トラブル等は発生しておりません。
以 上
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