トップページ > リリース・お知らせ一覧 > お知らせ > 2013年 > 平成25年8月31日福島第一原子力発電所構内タンク群で確認した高線量(最大1800mSv/h)について
平成25年9月1日
東京電力株式会社
汚染水問題については、発電所周辺の地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに、大変なご迷惑・ご心配をおかけしておりますことをお詫び申し上げます。
平成25年8月31日福島第一原子力発電所構内タンク群で確認した高線量(最大1800mSv/h)について、一部に「単純計算では、人が約4時間浴び続けると確実に死亡する」「原発作業員の年間被ばく上限に1分あまりで達する線量」などの報道がありますが、1800mSv/hという値について、詳しくご説明いたします。
今回の測定では、ベータ線とガンマ線の両方を測ることができる計測器を使っており、1800mSv/hという値はベータ線とガンマ線の合算値です。
実際の計測では、1800mSv/hのうちガンマ線は1mSv/h前後で、大半はベータ線でした。
皮膚の等価線量管理値は500mSv/年ですから、1800mSv/hは慎重に管理すべき線量ではありますが、ベータ線は飛程(飛ぶ距離)が短いため、距離をとることで、受ける放射線の量は格段に少なくなります。
また、ベータ線は、アルミニウム等の薄い金属板でも遮蔽できるほど透過力が弱いため、防護装備を着用することで、作業員の被ばくは抑えることができます。
今回の測定でも、床面から5cmの距離で測定した結果は1800mSv/hでしたが、床面から50cmの高さでの測定では15mSv/h(ベータ線とガンマ線合計)でした。
従って、現場全体の雰囲気線量が1800mSv/hになっているものではありません。
人が一度に受けた場合に死亡するとされている線量約7000mSvと比較して「約4時間浴び続けると死亡する」、あるいは、作業員の年間被ばく線量限度である50mSvという基準値と比較して、「年間被ばく上限に1分あまりで達する線量」などの報道がありますが、これらの基準値は、放射線による全身への影響を表す実効線量の積算ですから、今回測定された1800mSv/hという値と単純に比較することは適当でないと考えています。
今回測定された高線量の場所については、早急に原因を究明し対策を講じるとともに、引き続き作業員の安全確保につとめてまいります。
以 上
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