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平成17年2月4日

2号機における運転上の制限の逸脱ならびに復帰に関する調査結果について


  当所2号機(沸騰水型、定格出力110万キロワット)は、定格熱出力で運転中のところ、平成16年11月23日午後5時2分、「プロセス放射線モニタ*1異常」の警報が発生したため、現場を確認したところ、サンプルポンプ*2Aが停止していました。このため、同日午後5時5分、保安規定第27条に定める「運転上の制限*3」を満足していないと判断いたしました。
  その後、同日午後5時18分、サンプルポンプBを起動したことにより、運転上の制限を満足していると判断いたしました。
なお、サンプルポンプAからBへ切り替える間について、他の放射線モニタの値に変動はなく、本事象による外部への放射能の影響はありませんでした。
                             (平成16年11月23日お知らせ済み)

  調査の結果、原因は、当該サンプルポンプ内にある気体の流れを作るためのブレード(カーボン製の羽根)が摩耗して、この摩耗で生じた粉が出口側フィルタに詰まったため、当該サンプルポンプの吸込圧力が低下し、停止に至ったものと推定いたしました。
  当該サンプルポンプについては、出入口フィルタ、ブレード等の消耗品を新品と交換し、運転状態に異常のないことを確認いたしました。

  当該サンプルポンプは、平成13年度までは6ヶ月に1回程度分解点検を行い、ブレードおよびフィルタの交換を実施していましたが、これまでの当該サンプルポンプの運転実績や、運転中においても予備機への切り替えが可能であることなどから、平成14年度から定期検査毎の分解点検に変更いたしました。その際、これまでの運転実績などからサンプルポンプ自体の性能に影響は与えないと考えておりましたが、ブレードの摩耗粉により出口側フィルタが詰まりサンプルポンプが停止するということについては考慮していませんでした。

  当該サンプルポンプについては、今後、分解点検を6ヶ月に1回程度実施するよう見直しを図りました。
  また、サンプルポンプを含む定例点検の対象機器、分解点検周期、切替運転周期等の管理方法を記載したマニュアルを作成し、定例点検計画表作成時には、このマニュアルを確認し、作成することとします。


以 上


*1:プロセス放射線モニタ
   発電所の運転管理のため、液体およびガスの放射線レベルを連続監視する装置です。

*2:サンプルポンプ
   主排気筒から放出される排気を捕集するポンプで、通常1台運転・1台予備となっています。

*3:運転上の制限
   保安規定では原子炉の運転に関し、「運転上の制限」や「運転上の制限を満足しない場合に要求
   される措置」等が定められており、運転上の制限を満足しない場合には、要求される措置に基づき
   対応することになります。


  図



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