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2号機液体廃棄物放出口モニタ指示値上昇の調査結果について
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平成16年10月22日、当所1号機廃棄物処理建屋のシャワードレン収集タンク(B)の廃液をサンプリングし、放射性物質の濃度が検出限界値未満であることを確認した上で、2号機の放水口へ放出したところ、「液体廃棄物放出口放射線モニタ*1高」の警報が発生したため、廃液の放出を直ちに中止いたしました。
放出停止後にタンク内の廃液を再度サンプリングした結果、放射性物質の濃度は検出限界値未満であることを確認しました。
なお、放水口モニタ*2の指示値の上昇はなく、これによる外部への放射能の影響はありませんでした。(平成16年10月22日お知らせ済み)
その後の調査で、今回の放出に使用した配管内に残っていた廃液の放射性物質の濃度を測定したところ、微量の放射性物質(コバルト60、セシウム137)が検出されました。このため、当該配管につながる他系統のタンクから放射性物質の流入がないかを調査し、流入がないことを確認いたしました。
また、当該配管の使用実績を調査した結果、昭和62年度以前において、当該配管から、放射性物質が法令および保安規定で定める周辺監視区域外の水中の放射性物質の濃度限度*3以下ではあるものの、検出限界値を超えて放出されていること、および当該配管が平成9年度から今回の事象発生まで使用されていないことを確認いたしました。
これらの調査結果から、過去(昭和62年度以前)に放出した廃液に含まれていた放射性物質が当該配管内面に付着・残存し、今回の廃液放出時に剥離したため、当該モニタの指示値が上昇して警報が発生したものと推定いたしました。
そのため、当該配管については、配管内の洗浄を行い、放射性物質の濃度が検出限界値未満であることを確認いたしました。なお、今後、当該配管を使用する場合は、念のため使用前に当該配管の洗浄を行うとともに、洗浄水をサンプリングし、放射性物質の濃度が検出限界値未満であることを確認いたします。
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以 上 |
*1 |
液体廃棄物放出口放射線モニタ
原子炉施設(廃棄物処理建屋を含む)から液体廃棄物を放出する際に、その廃液に含まれる放射線レベルを測定する装置。 |
*2 |
放水口モニタ
発電所の各放水口にそれぞれ設置してあり、放水口から放出される液体に含まれる放射線レベルを測定する装置。 |
*3 |
法令および保安規定で定める周辺監視区域外の水中の放射性物質の濃度限度
法令(実用発電用原子炉の設置、運転等に関する規則)では、放射性液体廃棄物を廃棄する場合、周辺監視区域の外側の境界における水中の放射性物質の濃度が経済産業大臣の定める濃度限度を超えないようにすることと定められている。また、保安規定では、上記濃度限度を越えないよう管理することが定められている。 |
<参考図> 2号機液体廃棄物放出出口モニタ指示値上昇概略略図(86KB)
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