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1.福島第一原子力発電所3号機で発見された不具合の原因について

 福島第一原子力発電所3号機(沸騰水型、定格出力78万4千キロワット)は第19回定期検査を実施しておりますが、8月17日、
制御棒駆動水圧系*1配管(以下、「CRD配管」)の取り替え工事において、隣接する既設配管の外周面にひび等*2を発見したことから、原子炉格納容器内側のCRD配管貫通部について調査を行ったところ、282本中242本にひび等が見つかり、そのうちひび等が長い10本について破面を観察した結果、3本でひびが貫通していることがわかりました。(9月25日お知らせ済み)

 引き続き調査した結果、ひび等が見つかった原子炉格納容器内側のCRD配管貫通部242本のうち、最終的には合計6本でひびが貫通していることがわかりました。
 また、点検範囲を広げ調査を実施したところ、原子炉格納容器外側のCRD配管貫通部から
水圧制御ユニット*3にいたる配管で、233本中28本にひび等が見つかり、当該部の磨きを行った結果、5本については公称肉厚*4を割り込んでいることがわかりました。

 原子炉格納容器内側のCRD配管貫通部に発生したひびの原因については、破面調査を実施したところ応力腐食割れに特徴的な破面が確認されたこと、また、破面から塩化物が確認されたことなどから、建設時に原子炉圧力容器が据付けられるまで、原子炉格納容器上部が開放されていたことによる海塩付着に起因する
粒内型応力腐食割れ*5と推定いたしました。
 原子炉格納容器外側のCRD配管に発生したひびについては、CRD配管上部に設置されている
海水系ドレン配管*6に海水の滴下した痕跡がみられること、また、ひびの詳細観察を行ったところ、応力腐食割れに特徴的な指示が確認されたことから、滴下した海水に起因する粒内型応力腐食割れによるひびと推定いたしました。なお、海水系ドレン配管からの滴下については断面を観察した結果、配管内面が海水により経年劣化し、一部が腐食貫通したものと推定しています。

 
3号機概略図はこちら
 
3号機CRD配管点検結果一覧はこちら
 
 
以 上

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