原子炉建屋上部にある使用済燃料プールには、発電に使用された使用済燃料等が貯蔵されています。1号機、3号機と4号機は水素爆発を起こしましたが、2号機は壁の一部が開き、水素が放出されたことで、原子炉建屋の爆発には至りませんでした。現在は、使用済燃料プールからの使用済燃料等の取り出しに向けて、施策等を検討しています。
2号機の状況
進捗状況
STEP1 内部状況の調査
燃料取り出しにむけてオペレーティングフロアの調査を行いました。
STEP2 原子炉建屋南側「燃料取り出し用構台(構台・前室)」の建設
燃料取り出し用構台(構台・前室)の建設について検討・工事を進めています。
STEP3 燃料取扱設備の設置
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STEP4 使用済燃料の取り出し
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完了
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原子炉建屋内部の調査
2号機は使用済燃料プールの中にある燃料取り出しにむけて、2号機原子炉建屋西側に前室と呼ばれる部屋を設置しました。その後、2018年6月に、原子炉建屋西側の外壁開口工事が完了しました。現在は、原子炉建屋上部解体時の放射性物質の飛散抑制対策などを検討するために、オペレーティングフロア内の調査を行ってきました。
建屋南側「燃料取り出し用構台(構台・前室)」の建設
燃料取り出しの工法について、周辺地域の安全確保を第一に、様々なリスクを想定し検討してきましたが、オペレーティングフロアの空間線量率の低減傾向をふまえ、建屋上部を解体する計画を見直しました。見直し後は、建屋南側に燃料搬出のための「燃料取り出し用構台(構台・前室)」を建設し、建屋とつないで燃料取り出し設備をオペレーティングフロアへ入れ、遠隔操作で燃料を取り出します。この工法では、建屋上部を解体しないため,放射性物質の含まれるダストをより管理した状態で作業を行うことができます。
使用済燃料プール内調査
2020年6月10日、11日に震災後初めてとなる2号機使用済燃料プール内調査を行いました。
調査において、今後の燃料取り出しの支障となるような状況は確認されていません。
今後、撮影した映像を詳細に確認し、調査結果を燃料取扱設備の設計等に反映してまいります。