平成11年9月8日
東京電力株式会社
当社はこのたび東電設計(株)と共同で、ヨルダンの配電線網の電力損失(配電
ロス)低減に向けた調査を実施することといたしました。
ヨルダンは、電源のほぼ100%が火力発電ですが、同国内には石油などのエネルギ
ー資源がほとんどないことから燃料の大半を輸入に依存しています。このためヨルダ
ン政府はエネルギーセキュリティの確保と、発電コストの低減、さらには環境保全の
向上のために、国の緊急課題として省エネルギーの徹底と電力ロスの低減を図ること
に取り組んでいます。
このたびの調査は、こうした取り組みの一環としてヨルダン政府が要請するもので
あり、国際協力事業団(JICA)からの業務委託の形で、当社が中心となって、同
国配電線網について電力損失率を改善することを目的として、設備の改良・整備計画
をまとめるために実施いたします。
具体的には、今後、約1年間で4回の現地調査を行い、ヨルダンの国内配電設備
(3.3万ボルト~415ボルト)のうち、約400回線について調査をおこない、来年11月
を目途に最終報告書としてまとめる予定です。
当社は今後とも、長年にわたる経験やノウハウを活かし、海外の電力技術向上への
お手伝いを通じて、海外ビジネスを積極的に展開していく所存です。
以 上
(資 料)
ヨルダンの配電線網の電力損失低減に関する調査の概要
1.名 称 :「配電網電力損失低減計画実行可能性調査」
2.期 間 :平成11年9月6日~平成12年11月末
3.実施主体:
○ 東京電力株式会社
所在地 :東京都千代田区内幸町1-1-3 電話番号:03-3501-8111
社 長 :南 直哉
○ 東電設計株式会社
所在地 :東京都台東区東上野3-3-3 電話番号:03-4464-5111
社 長 :石井 清
4.役割分担:
・当 社 :総括、電力系統調査、中圧(3.3万V、1.1万V、6600V)配電計画
・東電設計:最適化計算
・共 同 :低圧(415V)配電計画
5.内 容 :
(1)ヨルダンの電力需要想定の再検証
(2)配電ロス率低減のための諸方策の策定
1.ロス率を低減させるための配電設備の最適化シミュレーションの構築とそれを用いた分析
2.今回の調査対象配電網(約400回線)の電力損失最適化計画の策定
3.対象設備(3.3万ボルト~415ボルト)ロス率低減のための設備設計の見直し
4.経済性と環境影響面からの評価
6.受託額 :約1億4000万円(予定)
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