プレスリリース 1999年

マレーシア テナガ・ナショナルへの新たなコンサルティングの実施について



                                                       平成11年8月2日
                                                       東京電力株式会社
                             
 当社は、本日、マレーシア最大の電力会社であるテナガ・ナショナル(TNB)
との間で、配電系統の供給信頼度向上に資する技術支援プロジェクトに関する有償
コンサルティング契約に調印いたしました。当社がTNBとコンサルティング契約
を結ぶのは3回目です。

 今回のプロジェクトは、マレーシアの首都クアラルンプールの中心地であるゴー
ルデン・トライアングル地区をモデルエリアとして、11kVと33kVの配電系統の停電
事故の削減と防止をはかるために、当社技術やノウハウを有償で提供するものです。
 具体的には、地中配電系統における信頼度向上のため、事故統計の分析と負荷管
理の精度アップをはかるとともに、それに基づき、事故削減策の立案や系統再構築
の検討を行います。あわせて、配電用変電所の開閉設備などの機器や配電系統保護
システムの信頼度向上策を検討するなどの技術コンサルティングも行います。

 当社とTNBとは、平成8年8月のマレー半島の広域停電事故を契機に、電力系
統の計画・運用に関する分野で協力関係を築いてまいりました。平成9年3月には、
系統計画等に関わる技術支援プロジェクトについて合意し、同年4月から約1年間
有償コンサルティングを実施しました。さらに、今年5月には基幹送電系統の保護
方式改善をはじめとする系統計画分野で新たな技術支援をしており、今回のプロジ
ェクトを含めた一連のコンサルティングを通じ、TNB電力系統全体の事故対策が
レベルアップし、電力供給信頼度の一層の向上がはかられるものと考えています。

  当社は今後とも長年にわたるノウハウや経験を活かし、TNBをはじめ広く海外
へ電力技術向上のお手伝いをすることを通じ、海外ビジネスを積極的に展開してい
く所存です。

                                                                 以 上

<参考>
テナガ・ナショナルに対するコンサルティング業務の概要(第3回)

1.内 容
 (1)11kVと33kVにおける地中配電系統の信頼度向上の検討
   クアラルンプール市の中心部であるゴールデン・トライアングル地区をモデ
  ルエリアとして、11kV及び33kVの地中配電系統における事故統計分析、また工
  事方法や資材仕様の見直しを行い、事故削減方策を共同で検討する。
   さらに負荷管理や需要想定方法を改善し、ゴールデン・トライアングル地区
  に求められる信頼度に応じた系統構成の標準化と系統再構築の方法について共
  同で検討する。

 (2)11kVと33kVにおける配電用変電所機器と保護システムの信頼度向上の検討
   同地区における11kV及び33kVの開閉設備や配電系統保護システムについて、
  設計・製造・工事・運転・保守など様々な側面から現状の問題点を調査し、信
  頼度向上に向けた改善策を共同で検討する。

2.実施期間
     1999年8月 ~ 2000年3月



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