平成11年6月3日
東京電力株式会社
当社・福島第一原子力発電所では、平成2年3月から、低レベル放射性
廃棄物の一つである雑固体廃棄物を高温焼却炉に投入しグラニュール(高
温焼却により発生するガラス状の溶融物)にして、ドラム缶に詰めた後、
固体廃棄物貯蔵庫に搬出して保管しております。
このグラニュール入りドラム缶の放射線管理に関して、5月25日発売の
写真週刊誌「FLASH」(光文社発行)に、「私は原発で[放射線濃度]
のデータを改ざんした!!」と題する記事が掲載されました。
グラニュール入りドラム缶の表面線量当量率については、高温焼却炉で
のドラム缶詰めの際に「搬出検査室」にて事前測定を、高温焼却炉から固
体廃棄物貯蔵庫に搬出する際に「高温焼却炉設備建屋大物搬出入口エリア」
にて搬出測定を、別々の企業が実施しており、記事中にあるような、固体
廃棄物貯蔵庫内で800本ものドラム缶の表面線量当量率を測定するという業
務はなく、そもそも記事内容のような事実はあり得ないと考えております。
当社は5月26日に同編集部に対し、事実に反する旨の抗議ならびに記事
の訂正を申し入れましたが、さらに客観的な証明を行うべく、5月27日か
ら31日にかけて、同発電所において発生したグラニュール入りドラム缶全
数(本年4月末現在3,428本)の表面線量当量率を再測定しました。
再測定の結果、ほとんどは表面線量当量率が0.001~0.03mSv/hであり、
最大でも0.28mSv/hでした。これらのドラム缶の発生時点からの減衰を考慮
した場合でも、発生時点では最大でも0.36mSv/h程度となることから、800
本のうち「3~4mSv/h」のドラム缶が半数近くあったという記事の内容は
事実でないことが改めて裏付けられました。
以 上
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