プレスリリース 1999年

柏崎刈羽原子力発電所6号機の原子炉自動停止の原因と対策について



                                                            平成11年6月1日
                                                            東京電力株式会社

 すでにお知らせいたしましたとおり、当社柏崎刈羽原子力発電所6号機(改良型沸
騰水型、定格出力135.6万キロワット)は定格出力にて運転中のところ、発電機励磁 
装置停止により原子炉が自動停止したため、詳細調査を行ってまいりました。(5月
25日発表済)

 調査の結果、発電機励磁装置に5台設置されている電力変換器(注1) のうち、1台
を点検調査のため停止し、その後当該電力変換器の制御電源を切断したところ、発電
機励磁装置のプログラムがこの制御電源の切断信号を誤って2台目の電力変換器が停
止したと判定したため発電機励磁装置が停止し、これにより原子炉が自動停止したこ
とが判明しました。
 今回の事象は、電力変換器からの停止信号と制御電源の切断信号とが、発電機励磁
装置のプログラムで同時期に感知すれば発生する事象であることがわかりました。
 このため、1台の電力変換器の停止信号と制御電源切断信号がいかなるタイミング
で処理されたとしても、それが電力変換器の2台の停止と誤判定することがないよう、
プログラムを一部修正することといたしました。
 また、当社は従来から原子炉安全保護系などのプログラムについては、徹底した品
質管理を行ってきておりますが、その他の関連プログラムについても、今回のような
事象が発生しないよう、設計段階における品質管理に努めてまいります。

 なお、資源エネルギー庁による国際原子力事象評価尺度(INES)暫定評価では、
0+とされております。

                                                                    以  上
 
(注1)電力変換器とは発電機励磁装置の直流を作るためのサイリスタ(交流→直流変換器)と、
    その制御装置が収納されている機器です。
    なお、5台設置されている電力変換器のうちの1台は予備であり、4台が運転状態にあ
    れば発電機励磁装置機能は正常に維持されます。



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