平成11年4月6日
東京電力株式会社
定期検査中の当社・福島第二原子力発電所1号機(沸騰水型、定格出力
110万キロワット)は、調整運転中のところ、4月2日午後4時40分頃、タ
ービン復水器の逆流洗浄運転中に真空度が低下したため、出力が定格の
110万キロワットから約96万キロワットまで低下しましたが、逆流洗浄運転
を停止したところ同日午後4時53分頃定格出力に復帰しました。
(平成11年4月2日発表済)
この一時的な出力低下の原因について調査したところ、手動にて逆流洗
浄装置を運転操作する際に、本来、復水器の6つの水室を順次逆流洗浄運
転すべきところ、誤って6水室同時に運転操作を開始したことが判明しま
した。その結果、復水器に入るべき海水の量が一時的に減少し、冷却能力
が低下しました。このため、復水器の真空度が低下し、発電機の出力が低
下したものです。
今後の対策として、手順書に複数の水室を同時に洗浄しない旨の注意書
きを記載し、現場制御盤にも同様の表示を行うとともに、今回の事例を周
知徹底し誤操作の再発防止を図ることとしました。
なお、資源エネルギー庁による国際原子力事象評価尺度(INES)暫
定評価では、評価対象外となります。
以 上
<参 考>
1.復水器は3台設置されており、それぞれが2水室、計6水室で構成
されています。
2.逆流洗浄運転は、復水器内を循環している海水を定期的に逆に流す
ことにより、復水器内の細管に付着する藻や貝を洗浄し取り除くため
に行うものです。
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