プレスリリース 1998年

E7(世界電力首脳有志の会議)のCOP4への参加状況・結果について



                                                    平成10年11月12日
                                                    関西電力株式会社      
                                                    東京電力株式会社      

 「E7(世界電力首脳有志の会議)」は、アルゼンチン、ブエノスアイレスにて
開催されている「気候変動枠組条約第4回締約国会議(COP4)」にNGOとし
て参加しています。
 昨日(現地の11月11日)、E7は、オープンフォーラムを開催し、関西電力
より、会長の宮崎 勇をはじめ、E7加盟各社の代表が出席しました。会場は、  
COP4会場内の会議室で、百人を越える参加者を集めて満員の状態でした。
 この中で、E7として初めて、気候変動と柔軟性措置に関するポジションの発表
を行なったほか、聴衆を交えてのディスカッションが活発に行われました。
 聴衆からは、地球環境問題について、世界の主要な電力会社の集まりであるE7
に対して、高効率発送電技術の普及や途上国の電力会社をはじめとする組織・団体
との協力体制の確立にリーダーシップを期待する等の発言が相次ぎました。

                                                              以  上

 (添付資料)
  ・オープンフォーラムの概要            -別紙1
    ・E7 COP4 柔軟性措置ペーパーの概要について-別紙2


                                                                 (別紙1)

                         オープンフォーラムの概要


  (1)日時:1998年11月11日(水) 13:00~15:00(現地時間)
  (2)場所:アルゼンチン ブエノスアイレス COP4会場内
  (3)内容:・E7の活動全般についての発表(関西電力会長 宮崎 勇)
       ・E7の気候変動と柔軟性措置に関するポジションの発表
                (イタリア電力会社会長 エンリコ・テスタ)
             ・電力部門の国際化と持続可能なエネルギー開発についての発表
                (フランス電力公社会長 フランソワ・ルスリ)
       ・参加者との意見交換。
  (4)主要な出席者:
       ・宮崎 勇(関西電力会長)
       ・エンリコ・テスタ(イタリア電力会社会長)
       ・フランソワ・ルスリ(フランス電力公社会長)
       ・モーリス・ストロング(地球評議会会長)
    (5)参加者数:
            約110名

                                                              以  上
 (参 考)
   E7は、世界の主要な電気事業者(フランス電力公社、エジソン・インター
  ナショナル社、イタリア電力会社、ハイドロ・ケベック社、オンタリオ・ハイ
  ドロ社、RWE AG社、関西電力、東京電力)が電気事業に関するグローバ
  ルな問題について意見交換を行い、必要に応じて広く世界に問題提起、提言し
  ていくことを目的に、1992年に設立されました。


                                                               (別紙2)
       E7 COP4 柔軟性措置ペーパーの概要について

タイトル
  「温室効果ガス排出対策のための柔軟性措置の設計に対するE7の提言」


<柔軟性措置に対するE7の認識>

・柔軟性措置(下注参照)の利用を支持。
  → 地球規模の温室効果ガス排出量抑制に有益。
  → 発展途上国と先進国の橋渡しをし、持続可能なエネルギー開発の促進  
    に有益。




<柔軟性措置設計への提言>

・運営は市場原理に基づくべき。
・実施にかかる取引コストは極力低減すべき。
・民間企業が直接参加できるようにすべき。
・経済的利益を伴うプロジェクトでもCDM、JIとして認定すべき。
・AIJプロジェクト(下注参照)もCDMとして認定すべき。

──────────────────────────────────      
(注)
 ・柔軟性措置 :目標達成のための先進国の国内対策の補完として行われる  
         下記の3つの総称。 
   1.排出権取引   :先進国(西側先進諸国と旧ソ連・東欧の一部)  
              の間で排出権を売買。
      2.共同実施(JI):先進国間で温室効果ガス削減プロジェクトを実  
              施し、削減量を移転。
   3.クリーン開発メカニズム(CDM)
             :先進国と途上国がGHG削減プロジェクトを実  
              施。認証された削減量を先進国の目標達成に利  
              用。

  ・共同実施活動(AIJ): 
   2000年までに限定された国際間の温室効果ガス削減プロジェクトの試行  
   活動(COP1で導入)。



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