平成10年9月2日
東京電力株式会社
すでにお知らせいたしましたとおり、当社・柏崎刈羽原子力発電所6号
機(改良型沸騰水型、定格出力135万6千キロワット)は定格出力にて運
転中のところ、500kV表示線保護継電器の動作により原子炉が自動停止
したため、詳細調査を行ってまいりました。(8月29日発表済)
調査の結果、動作した継電器の電流検出器の配線に誤りがあることを確
認しました。この継電器は本来、主変圧器から開閉所までの電力ケーブル
に事故が発生した際に、周辺機器の保護を目的に設置されているものです
が、誤配線のため今回のような送電系統への落雷などの影響による事故で
動作する可能性のある状態となっていました。
このため、8月29日に発生した北栃木幹線2号の落雷による送電線短絡
事故時にこの継電器が動作することにより、発電機停止の信号を発信し、
発電機停止に伴い原子炉が自動停止したものと推定されます。
対策として、この継電器の電流検出器の配線を正しく接続するとともに、
今後、電流検出器の誤配線を防止するため、設計図に電流検出器の極性
(電流の正・負極)を必ず明記すること等施工管理に関する品質保証活動
を強化することとします。
なお、他の継電器等の配線の接続についても確認しましたが、異常は認
められませんでした。
資源エネルギー庁による国際原子力事象評価尺度(INES)暫定評価
では、0+とされております。
以 上
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