平成9年12月24日
東京電力株式会社
すでに12月4日にお知らせいたしましたとおり、当社は、福島第一原子力
発電所3号機(沸騰水型、定格出力78万4千キロワット)の定期検査中に、
原子炉内の中性子の量を計測している装置を収納している管(原子炉下部の
中性子計測ハウジング)のうち、予備管1本の内側の表面にひびを発見した
ため、調査を行ってまいりました。
調査の結果、ひびは、当該ハウジングの溶接部の上側(原子炉の中) の
1箇所(長さ約2cm)のみで、その形状は応力腐食割れの特徴を示してい
ました。
また、ひびの形状に加え、当該部は、
・溶接した時の熱の影響を受ける範囲であること
・比較的高い引張応力が残っていたこと
・溶存酸素を含んだ高温水中の環境下であったこと
から、ひびはこれら3つの条件が重なった時に発生する応力腐食割れによる
ものと推定いたしました。
このため、当該の中性子計測ハウジングについては、今後使用する予定が
ないことから、ひびのある原子炉の内側部分は取り除くこととし、残る管に
は溶接部付近の内表面に耐食性に優れた材料を塗布して応力腐食割れの予防
保全対策を施すこととします。
なお、資源エネルギー庁による国際原子力事象評価尺度(INES)暫定
評価では、0-とされております。
以 上
(注)本件は法律に基づく報告対象事象ではありません。
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