プレスリリース 1997年

福島第一原子力発電所4号機の自動停止の原因と対策について


                         平成9年5月13日
                          東京電力株式会社


 すでに5月7日にお知らせいたしましたとおり、当社・福島第一原子力
発電所4号機(沸騰水型、定格出力78万4千キロワット)は、計画点検の
ため出力降下中のところ、出力約25万キロワットにおいて、「原子炉水位
低」により原子炉が自動停止したため、調査を行ってまいりました。
 調査の結果、以下のことが確認されました。
 給水ポンプ(タービン駆動)の給水流量を制御する機器のうち、制御信
号を伝える圧力リレーのシリンダーの油を密封するためのゴム製リング
(Oリング)が硬化していたため、制御が不調となり原子炉水位が上昇し
ました。
 このため、給水ポンプ(タービン駆動)の手動停止による水位低下操作
を行ったり、給水ポンプ(電動機駆動)の手動による水位確保操作を行う
などの一連の操作を実施しました。これらの操作にもかかわらず水位の低
下が速く、結果として「原子炉水位低」により原子炉が自動停止したもの
と判明しました。
 このため、不良のあった部品を新品に取り替えるとともに、品質管理の
強化を図ることとしました。
 なお、手動による水位確保操作を行う場合には、より速やかな操作を行
えるよう操作手順書の充実等を図ることとしました。
 当該号機は、今月7日から予定通り計画点検を実施しており、点検作業
が終了した後、運転を再開する予定です。
 また、資源エネルギー庁による国際原子力事象評価尺度(INES)暫
定評価では、0+ とされております。



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