プレスリリース 1997年

自家発電設備をお持ちのお客さまのための送電線利用サービスの実施について


                                                  平成9年3月28日
                                                  東京電力株式会社

  当社では、従来より、自家発電の有効活用に対し、余剰電力の購入、定
期検査や設備事故時のバックアップなど、さまざまな面から協力を行って
きていますが、このたび新たに、お客さまが発電された電気を当社の送電
線を利用して別の場所へ運び、そこでそのお客さまにお渡しするサービス
(自己託送サービス)を実施することとしました。
  本サービスは、電気事業法改正により、旧法の下では、一般のお客さま
への電気の供給に及ぼす影響等を考慮し、原則禁止との位置付けで許可制
とされていたものが非規制とされたことを踏まえ、お客さまのご要望にお
応えして早急に実施することとしたものです。
  本サービスの実施により、自家発電設備をお持ちのお客さまへのサービ
スや、自家発電の有効活用の一層の拡充を図ることができます。また、当
社にとりましては、昨年から開始したIPP(独立発電会社)の入札制度
に加え、自家発電のお客さまとの競争が拡大していくこととなりますので、
これを一層の刺激とし、さらなる経営の合理化・効率化、コストダウンに
努めていきます。
  本サービスの主な内容は、上記の趣旨から以下の通りとなっております。

  (1) お申込みに応じ、当社送電設備の稼働状況などから、サービスの提
    供が可能かどうかを3ヵ月以内に検討し、可能な場合、お客さまと協
    議のうえ契約を締結いたします。
  (2) 契約期間は5年以内といたします(契約期間満了後、ご希望の場合
    には改めてお申し込みいただき検討・協議させていただきます)。
  (3) 契約は、お届けする電気のお預かり場所、お引き渡し場所各々1地
    点につき、1契約を結ばせていただきます。
  (4) 電気のお預かり、お引渡しの電圧は特別高圧(2万V以上)、また、
    契約託送電力は500kW以上としてお客さまと協議の上決定いたします。
  (5) 当社系統への連系にあたっては、別に定める技術ガイドラインを遵
    守していただきます。
  (6) ご利用料金は、お届けした電力量1kWhあたり3.95円といたします。

  また、本サービスをご利用いただいた上で、お届け先のお客さまの電気
がなお不足する場合には、ご希望により当社から不足する電気を電気供給
約款等により供給いたします。

  この新サービスについては、平成9年4月1日より実施します。なお、
今後特別高圧でのご利用状況を踏まえ、当社供給区域外にまたがる場合を
含めた自己託送サービス範囲の拡大について、別途検討していく予定です。

                                                            以  上


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