プレスリリース 1996年

横浜火力発電所7号系列(第4軸)の営業運転開始について


-当社初のACC発電で、世界最高水準の熱効率49%を実現-


                                                 平成8年6月20日
                                                 東京電力株式会社


  当社は、平成5年6月より横浜火力発電所7・8号系列の新設工事を進
めておりますが、このたび、その最初の軸にあたる7号系列第4軸(出力
35万kW)が完成し、本日から営業運転を開始いたしました。

  横浜火力発電所7・8号系列は、伸び続ける電力需要に対応するため、
現在の横浜火力発電所(神奈川県横浜市鶴見区)に隣接して増設を進めて
いるもので、当社としては初めての「改良型コンバインドサイクル発電」
(ACC;Advanced Combined Cycle)(注)です。各系列ともそれぞれ4
つの軸から構成され、1系列あたりの出力は140万kW(35万kW×4軸)
で、7・8号系列合計では280万kWとなります。
  このたびの7号系列第4軸に続いて、今後、各軸ごとに順次運転を開始
し、平成10年3月には、7・8号系列全てが運転開始の予定です。

  横浜火力発電所7・8号系列は、次のような特長があります。
(1)  ガスタービンの冷却システムや材質に最新技術を導入し、燃焼温度を
  これまでのコンバインドサイクル発電の1,100℃から1,300℃に高めた  
  ACC発電方式の採用により、49%という世界最高水準の熱効率を達成
  し、大幅な燃料の節約が可能となります。

(2)  建設にあたっては、米国GE社製のガスタービン・蒸気タービン・発
  電機を採用しました。このガスタービンは、22.5万kWと世界最大級
  の出力のものです。また、主要機器を工場で組み立てて搬入するパッケ
  ージ化やブロック化、工事の進捗状況に合わせて待ち時間なく資材を搬
  入するジャストイン工法などを採用し、工期の短縮やコストダウンを図
  りました。
(3)  燃料にはクリーンなLNGを使用し、さらにNOx(窒素酸化物)の
  排出量低減のため、最新型の低NOx燃焼器および高性能脱硝装置を採
  用するなど環境保全対策に万全を期しています。また、熱効率の大幅な
  向上によりCO2発生量も抑制され、地球環境面での寄与も期待できます。

(4)  21世紀の横浜にふさわしい、地域から親しまれる発電所づくりを目指
  して、建物や煙突などの形状や色彩を周辺都市環境と調和したものにす
  るとともに、発電所の構内に緑地やスポーツ施設を設置して一般に公開
  いたします。

  建設にあたりましては、地域の皆さまをはじめ関係各方面の皆さまから
多大なご理解とご協力をいただきましたことに、深く感謝申し上げます。



                                                           以  上


(注)コンバインドサイクル発電とは、ガスタービンと蒸気タービンとを
    組み合わせたもので、ガスタービンから排出された高温の排ガスを再
    利用して蒸気を作り、蒸気タービンをも回転させて発電するものです。
    ACC発電とは、従来のコンバインドサイクル発電の効率をより向
    上させたものです。[ガスタービン(22.5万kW)と蒸気タービン
    (12.5万kW)をセットにしたものが「軸」(35万kW)であり、
    4つの軸によって1つの系列(140万kW)が構成されています。]



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